多くの人がレモンの木を庭に植えることを避ける理由として、ある迷信が挙げられます。
その迷信とは、「実をつける木が凶事を招く」というもので、特に「実割れ」が起こる樹種が不吉とされがちです。
しかし、レモンに関してはその心配は無用で、むしろ見た目の良さと実の収穫の喜びがあります。
特に最近では若者たちを中心に、庭木としてレモンの木が注目を集める一方で、「植えるべきではない」という意見も存在します。そのため、以下の点を明らかにしていきたいと思います。
- 庭にレモンの木を植えるべきではない4つの理由
- 庭にレモンの木が適している証拠
- レモンの木を庭でうまく育てるためのヒント
私は子供の頃から植物が大好きで、ガーデニングは私の趣味の一つです。この記事はそのような背景を持つ私が執筆しました。
庭でレモンの木を育てるべきではない4つの理由
庭にレモンの木を植えない方が良いとされている理由は、以下の4点に絞られます。
- 実をつける樹木は不吉だとされることがある
- とげが非常に鋭い
- 害虫の発生が問題になりやすい
- 低温には極端に弱い
迷信のような理由から実際に困りごとになることまで、様々なポイントが挙げられます。それでは、これらの理由について詳細を見ていきましょう。
実をつける樹木は不吉だとされることがある
実をつける木が不吉とされる背景には、「身割れ」という概念が関係しています。「身割れ」とは不運や不和の象徴であり、特に家庭内の不和や浮気と結び付けられることが少なくありません。
- 家族間のトラブル
- 配偶者の不貞行為
なお、この迷信は実が割れるタイプの果実について言われるものであり、レモンには直接関連しないと言えます。
例として挙げられるのがビワやザクロ、イチジクのような果実で、これらは普通に実が割れることが特徴ですが、レモンに関してはある種の誤解を受けていると考えられます。
このような迷信や縁起を気にするかどうかは、個々の信念に委ねられる部分が大きく、庭木としてレモンの木を選ぶ際も、それを重んじるか否かは自己の判断によるべきでしょう。
とげが非常に鋭い
レモンの木には鋭いトゲが多く、これが家庭の庭に植える際の懸念点の一つです。
接触することで手を傷つける恐れがあるため、特にお子さんが遊ぶスペースには向かないかもしれません。考えただけでも、子供がレモンの木のトゲで傷つく事態は避けたいところです。
特に乳幼児のいるご家庭では、彼らのセーフティを十分に配慮することが大切です。
たとえトゲがない品種のレモンの木を選んだとしても、小さなトゲが現れる場合があるので、その点も念頭に置いておくべきでしょう。
害虫の発生が問題になりやすい
自宅の庭にレモンの木を植える時の懸念点の一つとして、害虫の問題が挙げられます。レモンの木は、次のような害虫たちに狙われがちです。
- アブラムシ
- カイガラムシ
- ハダニ
これらの害虫はレモンの木に危害を加え、かなりのダメージをもたらすことがあります。
アブラムシやカイガラムシはレモンの木の生命の源である樹液を吸い取り、木の成長を阻害したり、最悪の場合は木が枯れてしまう原因となることがあります。
ハダニに関しては、特に葉の裏を好むため、葉に白っぽい斑点状の症状が出たり、さらに被害がひどくなると葉が枯れ落ちてしまう事態にもなり得ます。こういった害虫は一度増え始めると、退治が困難になることも……。
従って、庭にレモンの木を植える際には、これらの害虫への警戒が不可欠です。樹木を健康に保つためにも、予防対策や害虫駆除の手段をきちんと考え、対応を行うことが大切です。
低温には極端に弱い
レモンの木を植える際に気をつけるべき点の一つは、その寒さに対する脆弱性です。
レモンは本来、熱帯や亜熱帯の気候に最適な植物であり、暑い気候を好むインドが原生地であることからも、低温には極端に弱いことが伺えます。
日本の冬はレモンの木にとって厳しく、特に氷点下3度を下回るような低温が続くと、枯死のリスクや葉の落葉を引き起こす可能性があります。
日本においてレモンの木を庭に植える場合には、霜が降りず、最低気温が5度を維持できるような地域を選ぶ必要があります。寒冷地では、特別な保護策がなければレモンの栽培は難しく、成功を望むのが困難になるでしょう。
このため、気候がレモンの木に適しているかどうかを細心の注意を払って考慮し、寒さに対するリスクを認識しておくことが、栽培のカギとなります。
レモンの木が庭植えに適している理由
知人の庭にはレモンの木があり、その光景をうらやましく思うことがよくあります。
レモンの木を育てる上でのデメリットは確かに存在しますが、以下に挙げるような庭に植えるのに適しているポイントも存在しています。
- 風水では黄色い色合いが金運を高めるとされています
- 甘さを強調するための特別な栽培方法は不要
- 1本でも十分に実をならせることが可能
- 葉の落ちる量が少ないため、お手入れが簡単
- 樹高が低いため、剪定などの管理がしやすい
これらは私が考えるレモンの木が庭で育てるのに適している点です。
黄色いレモンの木は金運向上に有効
風水において、黄色は金運を高める色として知られています。黄色は、「土」のエレメントを象徴し、「安定感」と「健康」を意味する色とされているのです。
これは、土が金を生み出すエネルギーを有しているため、経済運の向上に役立つとされる理由からです。
鮮やかな黄色のレモンの果実は、そのエネルギーを庭にもたらし、明るく幸せな雰囲気を生み出すことが期待できるでしょう。
甘く育てる必要がない
ある特徴がレモンの木を庭植えに適した選択肢として挙げられます。それは、「甘く育てる必要がない」という事実にあります。
レモンはその酸っぱい味わいからもわかる通り、他の果樹と異なり、繊細な管理や手間が必要ない点が利点です。糖度を高めるための特別な処置を施す必要が皆無で、比較的簡単に栽培可能です。
庭での栽培においては、十分な日光と風通しが確保できるスペースを選び、水やりや肥料の適切な管理を心掛けましょう。
これにより、レモンの木は順調に成長し、酸味を持ちつつも美味しい果実をたくさん実らせてくれるでしょう。
１本のレモンも確実に実を実らせる
レモンの木には、自家受粉の能力が優れているため、周囲に他のレモンの木が存在しなくても実をつける特性があります。ですので、お庭にレモンの木を１本だけ植えても十分です。
開花後、自然に受粉が行われ、しっかりと実が成ります。これにより、他の植物との相性を考えたり、受粉のための追加作業に手間を掛ける必要がなく、気軽に実を楽しむことができるのです。
ただ、周囲の環境によっては、自然に受粉するのが難しいこともあります。例えば、高層階のベランダなどでは、わざわざ人工的に受粉を施さなければならない場合もあるでしょう。
けれども、一般的な庭園の条件下では、１本のレモンの木でもしっかりと実をつけることが可能です。
常緑樹であるレモンの木の特徴
レモンの木は年間を通して葉を落とさない常緑樹です。常緑性という特質により、レモンの木は庭木に適していると言える理由の一つです。
常緑樹は四季を問わずその葉を保持することで、庭の景観を常に鮮やかに演出します。対照的に、落葉樹は秋に葉を落とし、冬場には葉が一切なくなるため、庭の見た目が寂しくなることもあります。
緑色の葉を年間通して保つことにより、レモンの木は常に庭に緑の彩りをもたらします。そして葉があまり落ちないため、庭の掃除やメンテナンスの労力も少なくて済みます。
また、掃除の時間や労力が節約されることで、庭の美しさを簡単に維持することができます。常緑樹としてのレモンの木は、冬の寒さにも耐え、庭に防風効果を提供してくれる役割も担います。
寒い時期でも庭を暖かく見せ、快適な空間を提供してくれるのです。
低木で管理しやすいレモンの木
レモンの木を庭木として育てる最大の魅力は、低木として手間なく管理できる点にあります。適度に剪定を施せば、レモンの木の高さを約2メートルから3メートル程度に保てるため、樹形を整えやすくなります。
その小ぶりなサイズは、庭の限られたスペースにもぴったりです。また、実や葉が届く高さにあるため、収穫や剪定の作業も楽ちんです。木が手の届く範囲に収まると、日々の手入れも格段にラクになるでしょう。
さらに、低木状に整えられたレモンの木は、庭全体の景観を崩さず、他の植物とも調和しやすくなります。視覚的に魅力的な庭を作るためにも、定期的な剪定は不可欠です。
丁寧な手入れを心掛けることで、庭に統一感とバランスをもたらすことが期待されます。
庭での安心・安全なレモンの木の育て方
自宅の庭でレモンの木を健やかに成長させるためには、以下の2つのポイントを押さえておくことが大切です。
- 刺のない種類を選択する
- 樹を西向きに植える
なぜこれらが重要なのか、ご紹介していきましょう。
無トゲ品種の選択
自宅の庭でレモンの木を上手に育てるには、無トゲ品種を選ぶことが重要です。トゲがあるレモンの木は、収穫やお手入れの最中に怪我をする恐れがあります。
しかし、無トゲ品種であればそのような心配が必要ないのです。「無トゲリスボンレモン」などの品種は、通常のレモンに比べてトゲが短かったり、成長に従ってますます少なくなったりする傾向があります。
無トゲ品種を選択することで、収穫や剪定の際に手を傷つけるリスクが無くなります。結果として、安心して快適なガーデニングが可能になり、レモンの育成が一層楽しいものになります。
子供たちが庭で遊んだり、家族で外での時間を過ごす際も、無トゲのレモンの木なら安全です。木に触れても危険がないため、お子さんが庭で遊ぶ時に怪我をするリスクを下げることができます。
西の方角に植える
レモンの木を健康に育てる秘訣の一つとして、 庭園内の西側に位置づけることが挙げられます。風水では西が金の属性を持つと考えられ、以下の運気を高める効果があると言われています。
- 金運
- 恋愛運
黄色い果実をつけるレモンの木は、金色との相性が抜群です。西の方角への植栽により、その相乗効果が期待されるわけです。
庭にレモンの木を西に植えることで、光輝くアクセントとしての働きをもたらし、和やかな雰囲気を醸し出しましょう。
レモンの木は日射しを好む植物ですから、西向きの場所に植えれば、適度な太陽光を享受することが可能です。
また、西向きは風が比較的弱い方角とされており、風による枝や果実の損傷リスクを軽減させることができるため、理想的な植え場所と言えるでしょう。
レモンの木にまつわる誤解とその真実
多くの人がレモンの木に対して抱く誤解は、以下の4点に集約されます。
- 実をつける木は不吉だとされることがある
- トゲが非常に鋭利である
- さまざまな害虫が寄り付く傾向がある
- 低温に非常に弱い植物である
これらの懸念点がレモンの木を庭に植えることに抵抗がある主因となりますが、これに反論する「植えるべき理由」も存在します。
レモンの木はその鮮やかな外観と、心地良い香りで庭園の美しさを一層際立たせることができるのです。この魅力的な特徴を考えれば、庭にレモンの木を植える価値は充分にあると言えるでしょう。
