スマートフォンで非通知からの着信があった時、皆さんはどう対応されていますか？知らない番号からの電話はしばしばスルーされがちですが、一体誰がかけてきたのか気になるものです。
非通知の電話が誰からかかってきたのか、その発信源を突き止められるかどうかを探ってみました。しかし、結論から言うと、スマートフォンでは非通知の発信者を見つけ出すことは、通常はできないという結果になりました。
今回の記事では、なぜ非通知の着信元を特定することができないのか、そしてそのような場合はどのように対処するのが適切かについてご説明します。
非通知の着信元はスマホでは見破れない！その不可能性の裏側
最新式のスマートフォンでさえ、非通知電話の発信元を割り出すことはできません。
この現象の裏には、非通知電話特有のシステム上の要因が隠れています。
非通知電話システムの構造
通話の際、非通知機能を使用する方法としては、ダイヤルする番号の先頭に「184」を付加するのが一般的です。
これはドコモ、au、SoftBankなどの通信キャリアや、携帯電話、そして家庭用の固定電話のいずれにおいても同じ手順で使用することができます。
非通知での通話を行う場合、発信者の端末から最初にたどり着く交換局までは電話番号の情報が伝達されますが、それ以降、着信者の端末には番号が表示されないようにシステムは意図的に設計されています。
その結果、通話を受ける側では、相手の電話番号に関する情報を確認することができない状態となっているのです。
充実したセキュリティで情報を守る
匿名での通話を選択した際には、通話者の情報は交換局レベルにて受け取られますが、このようなデータはきわめて強固なセキュリティ対策によって守られているためです。
それゆえに、高性能なスマートフォンやアプリケーションを持っている一般ユーザーでも、これらの情報へのアクセスは不可能です。
また、これらのセキュリティを違法に解除しようとする行為は、ハッキング等の違法行為に該当し得るため、大変危険です。
個人情報の保護のため
既にご説明した通り、通信会社により保管される顧客の情報は、厳重なセキュリティ対策によって徹底的に守られています。これはそう簡単に外部の者がアクセスすることはできないように設計されているのです。
どんなに直接通信事業者へ問い合わせを試みても、非通知で電話を掛けた者の連絡先を知ることは極めて難しいとされています。なぜなら、電話番号自体が個人を特定する情報として認識されるからです。
個人データの扱いは、法律によって厳正に規制されており、特に適切な理由がなければ第三者に開示されることは絶対にありません。ここで言う「特に適切な理由」とは、例えば法的な根拠のある重大な犯罪捜査などが挙げられます。
逆にこちらから非通知設定で電話をかける際は、通話相手に自分の番号が露呈することを懸念する必要は全くないという事になります。
非通知からの電話、その背景には何が？
通常、親しい家族や友人、勤務先の同働者からの非通知コールは珍しいものです。
そこで気になるのが、非通知設定で連絡してくる相手の正体です。
誰であるか直接突き止めることは難しいものの、以下のような典型的ケースを考えることはできます。
詐欺の可能性がある電話
金や個人情報を騙し取る目論みのある通話は危険そのものです。
詐欺を働く者は、自身を特定されないよう、非通知で連絡をすることが多いです。
特に、金銭を要求したり、銀行情報やクレジット情報を要求するようなケースでは、慎重に対応する必要があります。
さっき非通知で明らかにサギの電話かかってきて「大阪府警の工藤です。捜査協力して頂きたくお電話したのですが、機密事項なので周りに誰もいない場所へ移動してください」って言われたから「せやかて工藤」って言ったら電話切られた。
— 鈴木何某 (@nanigashisuzuki) June 14, 2024
ストーカーか嫌がらせか
頻繁に非通知で連絡が入る場合、それはストーカー行為や嫌がらせの一環かもしれません。
これらは受話者を不安に陥れる狙いがあり、通話者は意図的に非通知設定を行っていることが多いのです。
違和感を感じたら、警察に通報することが推奨されます。
セールスの連絡
セールスからの非通知電話は一般的ではありませんが、まれにあり得ます。
企業が外注業者にセールス業務を委託しており、その一環として非通知設定での電話をかけて来ることがあります。
採用担当者からの連絡も
就職活動中の方は、企業側が非通知で電話をしてくることがあります。
企業側が誤通話などのトラブルを避けるために、あえて非通知での連絡を選んでいることもあれば、外部の採用代行業者からの非通知での電話も少なくありません。
136ダイヤルサービスの非通知番号対応について
NTTが提供している136ダイヤルサービスは、最新の着信情報を知ることができる便利な機能です。しかしながら、このサービスを利用しても、非通知でかかってきた電話の発信元に関する情報の取得はできません。
非通知の着信情報を確認しようと136ダイヤルサービスに問い合わせても、情報を得ることはできないのが現状です。
NTT公式の情報によると、非通知設定をした電話や公衆電話、さらには国際電話から掛けられた場合も、その番号の情報は提供されないと定められています。
ナンバーディスプレイ機能がない電話機をお使いの方にとっては便利なサービスですが、残念ながら、非通知でかかってくる電話の発信者を割り出すための方法としては利用することはできません。
知らない電話はすぐに出ない
番号を調べる
非通知はほぼ放置— ミケネコ ミイミ♪10回キネティックノベル大賞一次通過結果待ち (@dokokanoNekoda) June 15, 2024
非通知電話の発信者を割り出す手段はありませんが、対処方法はある
非通知電話の発信者を突き止める技術は現時点で開発されておらず、誰が電話をかけてきたのかを直接知ることはできません。
しかし、非通知での着信が心地よくないという事宜は確かです。以下に、そういった非通知の電話への適切な応答方法をいくつか紹介します。
非通知の着信への注意喚起
非通知の番号からの着信では、応答を控えるのが最も安全な対処法です。なぜなら、非通知の電話は詐欺師やストーカーによるものである可能性があるためです。
たとえば仕事探しの最中であっても、非通知の電話にはできるだけ出ない方が良いでしょう。
電話に応答することで、相手に電話番号を知られるだけでなく、声のトーンからあなたの年齢や性別など個人情報を察知される恐れがあります。
特に、高齢者や若い女性のケースでは、詐欺や嫌がらせへとつながるリスクが考えられるため、非通知の着信には非常に慎重な対応を心がけてください。
非通知着信を自動でブロックする設定方法
うっかり非通知の電話に出てしまうことはありませんか？非通知電話が繰り返し掛かってくるとイライラする原因となるため、自動でこれらの着信をブロックする設定が役に立ちます。
スマートフォンで非通知電話を自動拒否するには、以下の3つの手段があります。
- スマートフォン搭載の着信拒否機能を使う
- 携帯電話会社が提供するサービスを利用する
- 迷惑電話ブロックアプリを使用する
これらの方法を活用することで、余計なストレスを感じることなく穏やかな日常を手に入れられます。
内蔵された着信拒否機能の活用方法
iPhoneやAndroidなど、スマートフォンには着信拒否の機能が最初からついていることが多いです。
この機能を使えば、非通知着信が記録されることはあっても、着信アラートで驚くことはありません。
ここでは、iPhoneとAndroidのおもな非通知着信拒否の設定方法について簡単に解説します。
携帯電話会社の非通知ブロックサービス
docomo、au、Softbankといった大手キャリアは、非通知の電話を自動ブロックするサービスを実施しています。
これらを利用することで、電話が鳴ることも、着信履歴に残ることもありません。各社ウェブサイトで、サービス内容の詳細や申し込み手順を確認できます。
料金に関しては、docomoとauは無料、Softbankは月々110円（税込）がかかります。
着信履歴をきれいに保ちたい方には、これらのサービスが適しています。
迷惑電話対策アプリの利用
番号が表示されている着信でも、知らない番号からの場合、迷惑電話であるリスクがあります。
そのため、スマートフォンやキャリアのサービスだけでなく、迷惑電話ブロックアプリを使用することで、より効果的に通信を管理できます。これらのアプリは、iPhoneやAndroidに対応しており、非通知のみならず、不明な番号からの着信もブロックすることができます。
アプリを使用していれば、未知の番号からの初めての着信でも、番号が伝わっていれば自動的には拒否しないので、新しいビジネスチャンスや医療機関からの大切な連絡も逃さず対応することが可能です。
非通知電話を受ける際の注意事項
どうしても非通知電話の相手を特定したい場合は、電話に応答するしかありませんが、その前にリスクを理解することが大切です。
注意深く検討したうえで、慎重な対応を心がけましょう。迷惑電話や詐欺の可能性があるため、疑念を抱きつつ行動することが欠かせません。
自ら個人情報を提供してしまわないように
非通知でかかってきた電話に対しては、反射的に自己紹介をしないように注意が必要です。相手が信頼できる事が明らかになるまでは、自分に関する情報は保略してください。
相手の詳細をまず確認する
電話応答時は相手の詳細をまず把握しましょう。相手の名前や所属、目的を聞き、身近な人物かどうかを見極めてください。相手が個人情報を求めた場合も、自ら情報を明かさず、慎重に対処してください。
電話を断る際は落ち着いて
もし詐欺や執拗なセールスの電話であれば、相手による指示に従わず、冷静に通話を終了することが大事です。断る時は相手を刺激しないように丁寧な言葉選びをすることがトラブルを避けるためにも重要です。
警察への相談を検討しましょう
電話相手がストーカー行為をしている、もしくは脅迫や強要といった状況が疑われる場合、警察への相談を心がけましょう。ご自宅の近くの警察署はもちろん、専門の警察相談ダイヤル（#9110）も利用可能です。早めの対策により、さらなる被害を事前に防止することが可能です。
まとめ
最新の高機能スマートフォンでも、匿名でかかってくる非通知の着信者の特定は不可能です。
電話番号は個人情報保護の観点から、私たち一般人が通信事業者に直接問い合わせて突き止めることはできないのです。
同様に、「136」の番号検知サービスを利用しても、非通知設定されている電話番号は確認できません。
非通知電話に頭を抱える方々には、携帯電話会社の提供する着信拒否機能や様々な迷惑電話ブロックアプリの使用をお勧めします。
どうしても非通知電話に応じる必要がある場合には、自身の個人情報を守りながら、通話相手の情報を慎重に探ることが肝要です。
この記事が、非通知の電話に対する効果的な対応策や、なぜその相手を容易に特定できないのかの理解に役立てば幸いです。
