ハヤシライスとビーフシチューの味の違いとルーの相互交換について

トマトの美味しい時期になると、ぜひ作りたいのがハヤシライスですよね。 しかし、作ろうと思ったらハヤシ用のルーではなくビーフシチュー用のルーしか手元にない、なんてことはありませんか？

両者のルーにはどのような違いが存在するのでしょうか。また、ルーを用途に合わせずに使った場合の結果はどうなるのでしょうか？ この疑問に対する答えを次の内容でお伝えします。

ハヤシライスとビーフシチュー、どう違う？

結果から言うと大差は見られない

ビーフシチュー用ルーとハヤシライス用ルーには、製造する会社によって微妙な差異は存在しますが、基本的には小麦粉、塩、砂糖、デミグラスソース、トマトペーストなど同様の原材料が使用されています。

結果として、ハヤシライスとビーフシチューの大きな違いは見られないということになります。

ただし、トマトの風味を強くするために、ハヤシライス用ルーでは、トマトペーストやトマトパウダーが配合されているケースが多く見受けられます。

以下に、あるメーカーがパッケージに記載している成分を例としてご紹介します。

ハヤシライス用ルー（A社）

• 植物油脂（牛脂、ラード、パーム油）
• 小麦粉
• 砂糖
• コーンスターチ
• 塩
• トマトペースト
• ポークブイヨン
• トマトパウダー
• デミグラスソース
• 玉ねぎエキス
• カカオマス
• ソースパウダー
• にんにくペースト
• 玉ねぎパウダー
• ソテーオニオン
• ミックスフルーツペースト
• 濃縮赤ワイン

ビーフシチュー用ルー（B社）

• デミグラスソース
• トマトペースト
• 小麦粉
• 塩
• 砂糖
• フォンブルン
• ブラウンルー
• 粉乳
• バルサミコソース
• バター
• 赤ワイン
• 香味油
• ビーフエキス

ルーを交換して使うことは？

ハヤシライス専用のルーが手元にない場合でも、ビーフシチュー専用のルーなら代わりに使用することが可能です。

デミグラスソースにケチャップやコンソメを足すと、ハヤシライス専用ルーと同様の風味を楽しめます。

逆に、ハヤシライスルーに赤ワインやバター、中濃ソースを加えれば、ビーフシチューに近い味が出せます。固形、顆粒、ペーストという異なる形状の市販ルーがありますが、形状に関わらずどれも代用することができるのです。

今日の晩御飯

ビーフシチュー
サラダ

以上

ビーフシチューのルーがなくて
ハヤシライスのルーにしちゃったけど
違いがわからなかった。 pic.twitter.com/WctUTsP9Rr

— しおん (@seiidle) June 6, 2024

クリームシチューのルーを加えたら？

クリームシチュー用のルーにはチーズや乳製品が含まれているため、そのルーを使うことでハヤシライスやビーフシチューもクリーミーな仕上がりになります。

しかしながら、この変更により味の印象はどのように変化するのでしょうか。

味の変化について

実践者の中からは、予想を上回るおいしさに驚く声が寄せられています。例えば、ハヤシライスにクリームシチューのルーを足すと、従来よりも酸味が抑えられ、好みの味に調整しやすくなるとのことです。

また、ビーフシチューにクリームのルーを加えることで、クリームとビーフの相性が良く、特に子供たちから支持を得やすい風味に変わるようです。見た目は普通のビーフシチューよりも少し白っぽくなりますが、味が気に入っていれば、ルーを組み合わせても十分に楽しめるようです。

クリームシチューカレーについての詳細

カレーとクリームシチューのルーを同量で組み合わせて作られるクリームシチューカレーは一見、不格好な結果になると思われがちです。

しかし、作り上げた際には、明るいクリーム色が印象的で、クリーミーなビジュアルに仕上がります。食べてみると、味の主体はカレーのものが強く感じられるものの、スパイスの効いた辛さは穏やかになり、クリームの滑らかな風味が加わったまろやかな口当たりが得られます。

子どもたちも辛さが控えめになるので、食べやすく喜ばれることが多いです。もし、カレーのルーとシチューのルーを1:2で混ぜ合わせることで、より辛さを抑制したい場合はその割合で調整することで可能になります。

キッチンドランカーはやめられないよね😅ビーフシチュー？ハヤシライス？ハッシュドビーフ？ビーフストロノガノフ？
🍷でも開けちゃおうかね😊華金楽しめ！ pic.twitter.com/taIAshpnOD

— エロんぬ (@discas999) June 21, 2024

【特別編】ハッシュドビーフとの差異点

ハッシュドビーフとは

ハッシュドビーフとは、薄切りの牛肉と玉ねぎやその他の野菜を、デミグラスソースまたはトマトソースでじっくり煮込んだ料理です。

時にキノコが加わることもあります。イギリスやアメリカで愛されていたこの料理が、明治時代に日本に伝わり、独自の変化を遂げてハヤシライスが開発されました。

ハッシュドビーフからご飯を抜いたイメージでハヤシライスを捉えると分かりやすいでしょう。市販のルーが広く普及した現代では、ご飯とセットで楽しむのが一般的な食べ方となっています。

ハヤシライスとハッシュドビーフ、ビーフシチューの違いとは？

ハヤシライスという料理は、その食べ方がカレーライスに似ており、準備したごはんの上にかけて召し上がります。

対照的に、ハッシュドビーフは単体で楽しんだり、バターを加えたご飯やオムライスの上に乗せたりするのが一般的です。また、パンやマッシュドポテトを添えて食事をすることもよくあります。

もう一つ、ビーフシチューは具体的な違いがあり、それは具材を比較的大きめにカットすることです。それに加え、赤ワインや様々な香味を放つ野菜と一緒に時間をかけて煮込むのが一般的な作り方とされています。

まとめ

この記事ではハヤシライスとビーフシチューの違いや共通点を掘り下げ、さらにはクリームシチュールーを使った場合の変化や、ハッシュドビーフからハヤシライスへと変わる過程について詳しく解説しました。概要をまとめると以下の通りです。

• ルーの種類間では基本的に大きな差は見られない
• 異なるタイプのルーも互換性が高く使い回しが可能
• クリームシチュールーの使用で味のアクセントが変わり、クリーミーさが増す
• ハッシュドビーフがハヤシライスの起源とされている
• 市販ルーを駆使することで、手軽にいろいろな料理を楽しめる

ルーのマッチングで新たな風味を探求したり、余ったルーを上手に使いこなしたりするコツも紹介しました。ぜひ実践してみて、お気に入りの一皿を完成させてください。