大切に育てているクワガタの挙動がなんだか普段と異なる。
「これって、元気がないの？」
そんな気配を感じ取り、情報を探し求めてこのページに辿り着いたあなたは、本当に心配りの行き届いた飼育者さんですね。
そこで今回は、私の育てたクワガタが最後に見せた、「死の前兆」ではないかと思われる特徴的な行動や状況をお伝えします。
さらに、彼らを健やかに長生きさせる秘訣についてもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
クワガタの死の前兆と思える行動
それでは、クワガタが死の前兆を示しているのではと考えられる特徴的な行動や状態についてお話ししていきましょう。
カブトムシとクワガタのフセツの脱落について
クワガタやカブトムシの成虫には、フセツと称される特有のカギ爪が存在します。これらの昆虫が成長し成虫となり、さらに一定の時間が流れると、フセツは徐々に脱落していくのが自然な現象です。
多くの箇所でフセツの欠損が見られる個体もめずらしくなく、特に寿命が近い個体においては、このような現象が頻繁に観察されます。
フラフラした歩み
寿命が迫るにつれて衰えた動物は、酔っぱらいがよろめくような不安定な足取りで歩くことが多くなります。その上、爪先の部分であるフセツの把持力も衰え、木や地面を確実に掴むことが困難になっていくのです。
倒れやすく、自力で立ち上がれないことがある
一部のクワガタは生来足が長くて倒れやすい性質を持っていますが、その他のクワガタであっても、寿命が迫ると不思議なほど頻繁に仰向けになることがあります。そして、ひとたび倒れてしまうと立ち上がるのが難しくなり、最終的にそのまま亡くなってしまうことも少なくありません。
食事をとらないクワガタたち
成虫になったクワガタ達は、羽化後しばらくの間は食物を口にしません。これは彼らが体を成熟させるため、一時的に活動を休止しているからであり、自然な行動パターンです。コクワガタやオオクワガタなど、一部の種では冬季に冬眠を行い、その間エサを食べることもありません。しかし夏場のような暖かい季節であっても、いつもより食欲が落ちるケースが観察されることがあります。こうした状況は、そのクワガタが寿命の終わりに近づいている兆候かもしれません。
クワガタの活動停止について
クワガタムシは、休眠や冬眠を行わない期間にほとんど動かなくなる事態が生じた時は、それが死に瀕していることの徴候である可能性が高いです。
例えば、触れても何の反応も見せずに動かない場合、そのクワガタは残念ながら数日以内に命を落としてしまうことがよくあります。
ベランダでひっくりかえってジタバタしてる平たい虫がいたので死ぬ前のカメムシかGと思ったらクワガタだったので保護した。
弱ってるので助からんかもしれんが持ち直してくれたらなあ。 pic.twitter.com/4BIVZh8npr— おまみ＠模型の花道 (@mokehana_omami) April 30, 2024
クワガタはどのくらい生きる？
クワガタの種類によって寿命は異なるため、様々です。以下で詳しく説明していきます。
オオクワガタなどは長生きする種類
オオクワガタの仲間は成虫になると、冬眠を経て2年から3年の寿命を持っています。日本に生息するクワガタで、コクワガタやオオクワガタ、ヒラタクワガタは特に長寿なグループです。
適切な飼育方法によっては、5年という長命を達成した例も報告されており、長期間にわたって飼育の楽しさを味わうことができるでしょう。
クワガタの寿命について
クワガタムシの中には、成虫になった後わずか3ヶ月から半年で命を終える種も存在します。特に日本国内で観察される種の中で、ノコギリクワガタやミヤマクワガタなどがこの短命のカテゴリーに入るといわれています。
概して大まかな分類をするならば、オオクワガタなどの特定のグループは長生きするのに対し、それ以外のクワガタの多くは1年を超えて生きることは稀だと考えて間違いありません。
クワガタの長生き秘訣
飼っているクワガタにはなるべく長く生きてもらいたいと思うものです。以下にてその方法をご紹介します。
エサ選びは慎重に
最初に注目すべきポイントはエサ選びです。人間の健康や生活習慣と同じく、エサが生体の健康状態や寿命に大きく影響を与えます。
ここで私が推奨するのはKBファーム製の「プロゼリー」という製品です。
これは産卵期に近いメスにも適しているばかりでなく、長寿を目指す飼育にも理想的なチョイスですので、非常にお勧めします。まだ使用した経験がない方は、この機会にぜひ試してみてください。
飼育用品をペットショップや専門店で直接購入する選択肢もありますが、それには移動費がかかることを忘れないでください。
単独飼育をする
もしクワガタに長寿を望むなら、複数を一つのケースで飼うのではなく、それぞれを別々のケースで飼育することを心がけましょう。特に以下のような事項は、クワガタの寿命にマイナス影響を及ぼします。
- 交尾行為：繁殖を目的とした交尾は、卵を産むメスに限らず、交尾を行ったオスも寿命が縮まる可能性があります。長生きさせたい場合は、交尾を避けて単独での飼育が推奨されます。
- オス同士の争い：オスが争うこともまた、ストレスや体力の消耗、さらには負傷によって寿命を縮める原因になり得ます。このような不用意なトラブルを避けるためにも、単独での飼い方が望ましいのです。
以上の点を踏まえ、クワガタの健やかな長寿には別々の生活環境を与えることが大切です。
温度と湿度の管理について
通常、国内で飼育されるクワガタムシは特別な温度管理を必要としません。
しかし、過度に高温または低温の環境は、彼らの寿命を縮める可能性があるため注意が必要です。特に、近年の夏場の猛暑の際には、室内でも比較的涼しい場所に設置することが大切です。
湿度管理に関しても、乾燥しすぎた環境はクワガタにとって快適とは言えませんので、霧吹きを用いて適切な湿度を保つことが推奨されます。ジクラ製の霧吹きは細かな霧を出すため、保湿には非常におすすめです。
ミヤマクワガタ、まだ元気。こんなに長生きしてくれるとは思いませんでした。 pic.twitter.com/fyHEfhCAY4
— スカーレット🍀 (@Sena94877485) September 20, 2023
まとめ
今回は、クワガタが亡くなる前に見せる特徴的な挙動や状況について解説しました。
もし飼っているクワガタにこれまで述べたような現象が見受けられたら、それは寿命が迫っている可能性があります。しかし、餌や環境の改善により寿命を延ばすことが可能な場面もあるため、様々な方法を試してみることをお勧めします。
本記事の説明に加え、何か疑問点や不明な点がある際には、お気軽にお問い合わせください。記事を最後までご覧いただき、心より感謝申し上げます。
