大根を保存中にその断面が青ざめてしまい、「これはもう食べられないのかな?」と逡巡されたことはございませんか?
本稿では、大根がなぜ青く変色してしまうのかの理由、その青さを取り除くテクニック、そして新鮮な大根を見極めるポイントと適切な保管法についてご紹介します。
これを読めば、大根の扱いに関する疑問が解消されるはずです。
大根の中身が青くなる原因って?食べられるの?
大根を切ったら意外と青い部分を発見して、ビックリした経験はありませんか?
そんな時、「もしかしてこれってカビ?」と心配になることもあるでしょう。
大根の中身がなぜ青く変色してしまうのか、そして青く変わった大根を安全に食べることは可能なのか詳しくご説明します。
大根の青あざ症について
大根の表面に見られる青い変色は、「青あざ症」という生理的な障害が原因です。
この変色の主要な原因は、保存時の温度管理にあります。具体的には、平均気温が25度以上になると、ホウ素不足や乾燥、さらには高温によって、「青あざ症」が引き起こされがちです。
この状態を未然に防ぐためにも、高温を避けて低温での保存が推奨されています。そのため、大根を保存する際は、常温ではなく冷蔵庫などで冷蔵保存することが望ましいです。
大根の青変化について
大根が青黒く変色する現象を青あざ症と呼び、これが発生した大根はカビが原因でなければ食用に適しています。
ただし、この青あざ症が激しい状態であれば、味覚に苦みが加わる可能性があり、またその食感も硬くなりがちですので食感や風味が劣化する可能性があります。
大根の青みをなくすには?
時間の経過で青っぽく変色してしまった大根ですが、白さを取り戻す、または変色を目立たなくする2つの方法をご紹介します。1つ目は「大根おろし」を作ること、2つ目は大根を「茹でる」ことです。それでは、各方法について詳しく見ていきましょう。
大根おろしの変色について
しばしば青ざめた色合いを帯びた大根ですが、これをおろす際に空気に触れることで、もとの白さが甦ります。
ただし、特に色が濃い青さを示している大根は、苦みが強くなっている可能性があります。辛さが苦手な方は、そのまま生で食べることは避け、熱を加える調理法を選ぶことをお勧めします。
大根の下処理と栄養の取り方
色が変わって苦みが強まった大根をおいしく調理するには、米の研ぎ汁で茹でることが効果的です。この方法を活用することで、大根特有の苦味を和らげることができます。
さらに、大根に含まれる栄養成分は水に溶けやすい性質を持っているため、加熱処理を行うと栄養素が流出してしまうことがあります。そのため、スープや煮物として料理し、大根が持つ栄養を逃さずに摂取するのがおすすめです。
新鮮な大根の見分け方
これから、青ざめていない新鮮な大根を見極めるコツをお伝えします。
【新鮮な大根の特徴】
- 葉っぱは鮮やかな緑色で勢いがある
- 皮膚にツヤと張りが感じられる
- 大根の外皮に傷や皺がなく、しっとりとしている
- 手に持ったときの重量感がある
大根全体が緑色になっていないかを確認するには、鮮度が高いものを選ぶことが大切です。
傷や皺のない状態の大根を探し、さらに葉がしっかりと緑色で弛んでいないことも重要です。
重さを感じる大根は、水分をたっぷり含んでおり、それが新鮮さの証拠になります。
もし、絶対に緑色に変色していない大根を選びたいと考えているなら、切り口が白く中が見えるカットされた大根を選ぶのが良いでしょう。
大根の正しい保存方法
大根を新鮮なままで長持ちさせるためには適切な保存方法が必要です。今回は、大根を最適な状態で長く保つための方法についてご説明します。
丸ごと大根の保管テクニック
さて、大根をまるまる一本保管するための手順をご案内します。
- 大根の葉っぱは、根元から取り除きます。
- もし大根が冷蔵庫に収まらなければ、適切な大きさにカットしてください。
- 大根の断面を食品用ラップで密封します。
- それから大根全体を新聞紙でくるんだ後、ビニールの袋に入れてください。
- 冷蔵庫の野菜専用スペースでの保管が適しています。
- 切らずにそのままの状態ならば、涼しくて暗い場所に立てて室温での保管が可能です。
この方法により、冷蔵庫内で約10日間程度大根を鮮度を保つことができます。なお、涼しい場所での常温保管の場合、気温が低い時期であれば大体1ヶ月程度持ちますが、暑い時期には1週間未満で品質が落ちる可能性があるので注意が必要です。
カットした大根の適切な保存法
カットした大根を便利に長持ちさせる正しい保管方法は次のステップで行います。
- 切断面に密着させてラップをする
- キッチンペーパーにくるんで包む
- 輪切りにした野菜をビニール袋に入れ、冷蔵庫で保管する
この手順に沿ってカットした大根を保存すれば、約7日間鮮度を保つことができます。
ただし、サラダなどで細かく切った大根は、持ちが良くなく約2日で鮮度が落ちるため、この点には特に注意が必要です。