購入したじゃがいもを放っておくと、あっという間に芽が伸びてしまいますよね。芽が大きくなるほど、じゃがいも自体が有毒になるかというと、そういうわけではありません。
しかし、じゃがいも表面が柔らかく感じる場合は食べ避けた方が無難です。他方、じゃがいもがまだ固ければ、芽をしっかり取り除けば問題なく食べられます。
次に、芽をどれくらい掘り取れば良いのか、ですが、計測器を使って正確に測る必要はありません。目安として約5ミリメートル程度えぐり取ることを心がけましょう。その後はいつものように調理して堪能してください。
特に、ホットクックで調理するとじゃがいもの旨味が集約され、非常に美味しい一品になります。同じじゃがいもでも、家族が喜んで食べる様子には、思わず驚いてしまいますよ。まさに、この調理法を試すと、やみつきになること間違いなしです。
じゃがいもの芽、長すぎると毒性が心配?取り除けば食べられる?
じゃがいもが長い芽を伸ばしてしまった場合、どの程度の長さなら体に害はないのでしょうか。実は、芽の長さに「何cm以上なら危険」という明確な基準は存在しません。
芽の長さと危険性は直結していないのです。芽の長短に関わらず、きちんと取り除けば問題なく食べることができますのでご安心を。
芽が出ているというだけで、じゃがいも自体に毒があるわけではないのですが、芽が非常に長くなり、じゃがいもがふにゃふにゃと柔らかくなってしまっている場合は、食べるのを避けた方が賢明です。
お庭などがある場合は、芽が伸びたじゃがいもを活かす方法があります。じゃがいもを半分に切り、土をかぶせて植えることで、数か月後には新しいじゃがいもを収穫することが可能です。これにより、じゃがいもを無駄にすることなく有効活用することができます。
じゃがいもの芽 どこまでえぐると安全?取り方の目安は?
それでは、じゃがいもの芽をどの程度取り除けば安全かをご説明しましょう。
ポイントとなるのは、芽の周囲2mm、深さ5mm程度を削除することです。ピーラーをお持ちであれば、その凸部を使えば簡単に5mmを目安に作業できます。
5mmというと少し把握しにくいかもしれませんが、ピーラーの凸部分を使うことで、どれくらいえぐればよいかの判断に迷うことはありません。
じゃがいもの芽を取るときの手順ですが、以下の通りです。
- じゃがいもの芽を削り取る(周辺2mm・深さ5mm)
- じゃがいもの皮をむく
この手順を踏むことで、伸びている芽の部分だけを効果的に取り除くことができます。
じゃがいもの芽を取り除いて皮を剥く際には、たとえばOXO(オクソー)製の縦型ピーラーが非常に使い勝手が良いです。
芽取りが前端部に設置されており、深く削り取る作業も容易です。この動きは包丁を使う動作と似ており、子供たちが包丁の使い方を練習する際にも適しています。
じゃがいもの芽とは?
じゃがいもの芽についてお話ししましょう。ご存知の通り、白く長く伸びた部分がそれですよね。しかしこの質問に、なんてことない疑問だと感じた方もいらっしゃるかもしれません。
さて、以下の画像の中で、じゃがいもの芽を特定できますか? きっと、くぼんでいる部分がそれだと考えた方も少なくないはず。実は、それは芽ではなく「目」なんですよ。芽が出る前の状態ですから、この段階ではくぼみをわざと深く取り除く必要はありません。
確かに、男爵やキタアカリのように穴が深い品種は、芽が見えない状態でも、皮を剥く際に深く切り取ることが多いです。しかし、皮剥き後の見た目が悪くならなければ問題はないのです。
「これくらい知ってるよ」と思う方もいらっしゃるでしょう。とはいえ、無意識のうちにくぼみを深く取り除いている方も少なくないですよ。実際、私自身も数年前まではじゃがいものくぼみを芽だと勘違いし、包丁で無駄に掘り取っていたんですから。
メークインのように目が浅い品種は、芽がまだ現れていなければ皮を剥くだけで十分。時間の節約にもなりますね。
じゃがいもの芽が赤い色について
時に、じゃがいもの芽(より正確には「目」)が赤く見えることがあります。赤色はなんとなく危険な雰囲気を感じさせるかもしれませんが、じつは毒性があるわけではありません。
じゃがいもの赤い芽の正体は、キタアカリと呼ばれる品種の特性によるものです。この品種は甘さと独特の滑らかな食感が特徴で、その美味しさの証ともいえるので、何の心配もなく食べることができるのです。
ジャガイモの芽を摂取すると毒性があるのか
じゃがいもの新芽には、グリコアルカロイドであるソラニンやチャコニンなどの自然毒が含まれています。これらの天然毒素は、健康に影響を及ぼす可能性があります。
しかし、誤って少し口にしてしまったくらいでは、ただちに中毒症状が現れるというものではありません。
実際には、じゃがいもの芽を取り除くことに企業するよりも、さらに注意を払うべき他の2つの要素が存在するのです。
緑色の皮を持つジャガイモについての警告
ふつうのジャガイモの食用部には、わずか100グラムで7.5ミリグラムのグリコアルカロイドが含まれているとされます。しかし、緑色を帯びた皮を持つジャガイモに関しては、その量が100グラムで100ミリグラムと、通常品の10倍を超えると言われています。
体重が50キログラムの成人の場合、グリコアルカロイドを50ミリグラム以上摂取すると、中毒の危険性があるため注意が必要です。これは緑色の皮を持つジャガイモをわずか50グラム消費するだけで中毒症状が現れうるということです。
特に子どもたちは体重が軽いため、成人より少ない量で中毒を引き起こす危険性が高いため、更に注意を払う必要があります。購入時点で緑がかった皮のジャガイモを避けるのが普通ですが、土がついているため洗うまで緑色の変色に気づかない場合もあります。
もし皮が緑色のジャガイモを持ってしまった場合、皮を厚く剥けば食べることはできますが、味が渋く感じられることがあります。ソラニンやチャコニンは加熱調理をしても除去されないのが現実です。
渋みや苦みが強い、または舌にしびれるような感覚があるときは、食べづらいと感じるでしょうが、無理をせず食べるのを避けましょう。
生育不十分なじゃがいもについて
市販のじゃがいもは特に心配ありませんが、自己流で育てたり、学校の授業で収穫したじゃがいもの中には、たまに成熟していない小さなものが含まれていることがあります。こういった生育不十分なじゃがいもはソラニンやチャコニンを多く含んでおり、摂取するのは避けるべきです。これらの成分は特に皮の近くに多いため、皮ごと食べるフライドポテトなどにも気を付けてください。
じゃがいもの芽や緑色の部位による中毒症状と注意点
じゃがいもの芽や緑色に変わった部分を摂取すると、腹痛や頭痛、ふらつき感、気持ちの悪さ、嘔吐などの中毒症状を引き起こすリスクがあります。これらの症状が現れた場合、グリコアルカロイドに特有の解毒薬は存在しないため、体が自然と元の状態に戻るのを待つほかありません。
一般的には非常に強い毒ではありませんが、過去には学校での集団食中毒事例も報告されています。特に、年齢が低い子どもがいるご家庭では、さらに慎重な管理が求められます。
じゃがいもの毒素を減らす方法
じゃがいもに含まれる自然の毒、グリコアルカロイド(例えばソラニンやチャコニン)は加熱してもなくならない特性があります。しかしながら、シンプルな前処理を施すことで、その量を減少させることが可能です。
前処理とは、じゃがいもの芽や皮を取り除いたあとに、切り分けて約10分間水につけることです。こうすることでグリコアルカロイドが水溶出するため、減少させることができますが、完全に消し去るわけではありません。
この前処理を終えた後は、じゃがいもをそのまま茹でたり、蒸したりするだけで、美味しく召し上がれます。ホットクックのような調理器を使用すれば、じゃがいもを器に入れてボタンを押すだけで済み、じゃがいもの甘みを引き出しやすくなります。そのため、お子様も普段より多く食べてくれるかもしれません。