秋の定番フルーツ、柿。その適切な保存方法について皆さんはご存知でしょうか。また、その美味しさのピークである食べ頃を見分けるコツがあるのかも気になるところです。
今回は、柿を長持ちさせる各種保存手段やその目安となる賞味期限、保存方法に応じた常温・冷蔵・冷凍の違いを具体的にご紹介します。さらに、旬の柿の選び方から、柿が腐った際の変化についても解説していくので、柿を楽しむ際の参考にしてください。
柿の保存方法って?冷凍はできる?
柿の保管方法はその状態に応じて変わります。
- 柿をやわらかくしたい場合:常温で保管
- 食べ頃な柿:冷蔵庫で保存
- 切ってしまったり完熟した柿:冷凍での保存
未熟な柿をより柔らかくしたいなら、室温での保管が適しています。室内の適温で保管することで、約5日間でしっかりと熟成します。しかしながら、乾燥、暑さ、湿度に敏感な柿は、直射日光を避けて冷涼な場所に置くことが大切です。
完熟していない適度な硬さの食べ頃柿は、冷蔵庫での保存を推奨します。冷蔵しておくことにより、柿の食感を維持し、より美味しく楽しめます。
しかし、切ったり完熟した柿の場合は、冷蔵よりも冷凍した方が長持ちします。既に完熟してしまった柿は冷蔵庫内で劣化しやすいため、特に注意が必要です。
【冷蔵】柿の保存方法・賞味期限
食べ頃前のまだ熟さない柿や、近いうちに食べる予定がある柿は、冷蔵保管で安心して保存することができます。
以下では柿を冷蔵庫で保存する際の方法と、その賞味期限についての情報をお伝えします。
柿の冷蔵保存方法について
柿を上手に冷蔵保存するコツをご紹介します。
- まず、キッチンペーパーを柿のヘタの大きさに応じて折り畳みます。
- そのキッチンペーパーを濡らし、ヘタの部分に密着させます。
- キッチンペーパーが動かないようにラップでしっかりと包み込みます。
- 柿のヘタを下にして、冷蔵庫で保管します。
柿はヘタから呼吸を行っており、乾燥を防ぐことが鮮度を保つために重要です。キッチンペーパーとラップで適切に湿気を保つことが、柿を長持ちさせる秘訣となります。
熟成を抑えるためには、呼吸を穏やかにして保存することがポイントです。また、キッチンペーパーが乾燥してしまわないように、定期的に水分を足し、湿らせておく必要があります。
賞味期限の目安
冷蔵庫での柿の保存期間は、およそ10日間が目安となります。
先述の保存法に従い、キッチンペーパーを湿らせて柿を包んでおくことで、最大で3週間程度長持ちさせることが可能です。この方法をぜひお試しになってみてください。
冷凍による柿の保存法と食べ頃期間
すぐに召し上がる予定がない切り分け済みや熟れ切った柿は、冷凍することで保存期間を延ばすことができます。この文章では、柿を冷凍するための手順と、どのくらい保存できるのかをお教えします。
柿の冷凍保存方法
冷凍での柿の保存手順は以下になります。
カットした柿の保存術
- 柿を皮から解き、好みの大きさに切断します。
- 食する都度に適した量を分け、それぞれをラップで丁寧に包みます。
- 次に、それをジップロック等の保存袋に収め、袋内の空気を排出して密封し、冷凍庫で保存します。
カット済みの柿を冷凍しておけば、必要な時に必要な分だけを瞬時に解凍し、そのまますぐに召し上がることができます。
丸ごと柿の保存法
- 柿を丁寧に水洗いし、ヘタと皮はそのままにしておきます。
- キッチンタオル等で水気を拭き取り、密封可能な保存袋に入れます。
- 空気との接触を防ぐために、袋をしっかり密封してください。
- 柿を金属製のトレイに配置し、高速で冷凍する方法を取ります。
柿を冷凍する場合には、空気に触れないように保存袋をしっかりと閉じる事が重要です。金属製トレイを使用すると急速に凍結させることが可能です。お持ちの冷凍庫に急速冷凍の機能が備わっていれば、それを使っても良いでしょう。
柿の冷凍保存における賞味期限
冷凍で保管した柿の適切な賞味期限は約1ヶ月とされています。切り分けられている柿や、既に熟しているものは特に腐敗しやすいので注意が必要です。これらの柿をただちに食用にするのでなければ、鮮度を保つために冷凍保存することが推奨されます。
柿の食べごろは?腐るとどうなるの?
ここでは、旬を迎えた美味しい柿と、悪くなってしまった柿の見極め方について説明します。
食べごろの柿の特徴
- ヘタが緑色であり、乾燥していない様子
- ヘタに付随する葉が4枚そろっている状態
- 色とりどりのオレンジ色が鮮やかである
- 手に持った際に感じる適度な重さ
腐った柿の特徴
- 表面にカビが発生しているサイン
- 内部の中央部分が黒く変色している
- 柿から液体が滲んでいる状態
- 皮が黒くなり、変色している兆候
- 外側が傷んで裂けてしまっている状況
- 酸っぱいニオイがする
- 口に含んだ際に酸味が強い
最高の状態の柿は、豊かなオレンジ色をしており、ヘタの部分もしっかりとしています。また、手に取ると重みを感じるのも新鮮な柿のしるしです。
一方で、食べるべき時期を過ぎてしまった柿は、皮の部分が黒くなり果実の中心部も黒変しています。そして、酸っぱい香りや味がしてきますので、これらのサインが見られた場合はすぐに捨てるべきです。