ある日、解凍したけれど使用しきれなかった鶏肉を再び冷凍庫に戻すことができるのかご存じですか?正確な保存方法と解凍の工夫を身につければ、鶏肉の再冷凍は実現可能です。
こちらでは、もしも鶏肉を再冷凍したい場合に知っておくべきお役立ち情報、その中でも特に正しい保存手順や消費期限の基本的な判断基準、そして上手な解凍方法をご案内しますので、安心して食材管理を行うための知識としてお役立てください。
鶏肉の再冷凍は可能か?知っておきたい注意点
よく利用される鶏肉は冷凍することで保存期間を延ばせますが、解凍した後に速やかに消費する必要があるという印象を持つ人が多いです。解凍してから予定が変わり、鶏肉を使わなくなった状況に遭遇した時、どう対処すれば良いのか気になることはありますよね。
ですが、安心してください。5℃以下の温度で解凍した鶏肉であれば、再冷凍が可能です。なので、先に再冷凍のことを考えて解凍することを推奨します。
ただし、注意が必要なのは、常温や電子レンジを使用して鶏肉を解凍した場合、その鶏肉を再冷凍することは避けるべきであるという点です。
常温や電子レンジで解凍した鶏肉を再冷凍すると、以下のリスクを伴います。
- 細菌が増殖しやすくなり、食中毒の発生リスクが高まる
- 鶏肉が乾燥して品質が落ちる
- 鶏肉の旨味を決めるドリップが流れ出てしまう
鶏肉は特に5~60℃の範囲で細菌の増殖が活発になるため、5℃以下で冷やして解凍し、それを維持しながら保存することが重要です。
さらに、スーパー等で見かける「解凍品」と記された商品は、業務用に急速冷凍され、専門設備で丁寧に解凍された品質管理の行き届いた商品ですから、ご家庭でこれを再冷凍する場合も全く問題はありません。
冷凍した鶏肉の再冷凍方法について
冷凍した鶏肉を安全に再冷凍するための手順を丁寧に解説します。
- まずは、冷凍している鶏肉を冷蔵庫へ移動させます。
- 次に、だいたい24時間ほど放置し、ゆっくりと解凍を行います。
- その後、解凍された鶏肉をラップできちんと包み込みます。
- そして、ジップロックなどの専用の保存袋に入れ、なるべく平らにしてから再冷凍します。
事前に鶏肉の再冷凍を検討しているときは、冷蔵庫での自然解凍が必須であることを念頭に置いてください。
鶏肉を解凍すると、肉汁が滴り落ちることがあります。このため、冷凍する前にキッチンペーパーでこの肉汁をきちんと拭き取ることも重要です。
冷蔵庫内での解凍をする場合は、肉汁による汚れを避けるため、鶏肉をお皿に乗せておくことが推奨されます。
再冷凍鶏肉の保存期間について
鶏肉を再冷凍した際の賞味期限は、下味を加えるかどうかによって変わります。
- 鶏肉を何も加えずに保管した場合:約2~3週間
- 鶏肉に味付けして保管した場合:約4週間
味付けを施した鶏肉を保存する方法は、賞味期限を延ばすことができるだけでなく、風味がしっかりと浸透し、解凍してから即座に調理できる利点があるため推奨されます。
再冷凍鶏肉の腐敗サインとは?
一度解凍された鶏肉を再び冷凍すると、保管方法に左右されやすく、品質が低下する可能性があります。そのため、食べる前に腐敗していないか確認することが重要です。以下のような現象があった場合、鶏肉が腐っている可能性が高いので気をつけましょう。
- 特有の不快な臭いがする
- 肉の色がピンクからグレーへと変わっている
- 洗ってもネバネバした感触が取れない
上記のいずれか、または複数の症状が再冷凍した鶏肉に見られたら、それはもはや食用に適さず、廃棄すべきサインです。品質の低下を避けるためには、鮮度の良い鶏肉の選択と、適切な冷凍・解凍方法の実施が必須です。
鶏肉の再冷凍に備えた解凍テクニック
再冷凍した鶏肉の品質をできるだけ保持するためには、解凍方法を正しく行うことが重要です。今回は、後ほど鶏肉を再冷凍することを前提にした解凍の手順をご紹介します。
鶏肉の再冷凍には冷蔵庫解凍が理想
もし再度鶏肉を冷凍する必要がある場合には、冷蔵庫内でじっくりと解凍する方法を推奨します。この方法は、5℃以下の冷蔵庫内で行い、低温による微生物の増殖を抑制することがポイントです。
鶏肉の再冷凍に向かない解凍方法
鶏肉を後ほど再冷凍する際は、常温や電子レンジ、流水を使っての解凍方法を避けるべきです。
もし解凍した鶏肉を直ちに調理することが決まっていれば、上記の方法で手早く解凍することもできます。
ただし、鶏肉は温度が5~60℃になると細菌が繁殖しやすくなります。そのため、再度冷凍を予定している場合は、これらの解凍法を控え、冷蔵庫でゆっくり自然解凍することが推奨されます。