鶏肉のレシピを参照している際に、生鶏肉を電子レンジで加熱する手法を目にすることは珍しくありません。しかしそれが衛生面で本当に大丈夫なのかと心配する声も少なくありません。
そんなあなたに電子レンジだけでの鶏肉の調理が食中毒のリスクを伴うのかどうか、その疑問に明快に答えていきたいと思います^^
早速結果を申し上げると、電子レンジを使った鶏肉の調理は問題ないと言えます。
電子レンジで適切に加熱することができれば、食中毒のリスクをもたらす原因となる細菌も熱によって死滅します。
もし電子レンジで加熱した鶏肉で食中毒になるケースがあるとすれば、理由のひとつに加熱が不十分ということが挙げられるでしょう。
心配は無用です、適切な工夫をすることで加熱ムラを防ぐことは可能です!
この記事では、鶏肉を電子レンジで加熱する際のポイントや、加熱時間の基準など、さまざまな情報を提供しています。最後までご覧いただき、この機会に電子レンジでの鶏肉調理にチャレンジしてみてください(*・∀-)☆
電子レンジでの鶏肉調理と食中毒の関連性
あらためて強調したいのですが、微生物による食中毒は、鶏肉を電子レンジで十分に加熱しなかった結果として起きることがあります。
鶏肉を電子レンジで適切に温めない事態が生じる原因としては、以下のような事項が挙げられます。
- 用意した鶏肉の量に比べて加熱時間が短い。
- 分厚いままの鶏肉をその状態で調理する。
これに加え、電子レンジに限らず、生の鶏肉に触れた後の調理器具や他の食材を加熱しないまま口にする行為もリスクを高めます。
ここで、鶏肉の食中毒事案に関わる「カンピロバクター」について少し詳しくご説明しましょう。
カンピロバクターとは、鶏に限らず多くの動物の消化器官に生息している菌で、肉の加工過程で外部に付着することがあります。ただし、すべての鶏肉にこの菌が存在しているわけではありません。
この菌は熱に弱く、中心部が75度以上になって1分間持続した加熱を行えば、消滅させることが可能です。従って、完全な加熱処理が施されていれば心配は不要です。
もしカンピロバクターに感染してしまった場合、主に下痢、腹痛、吐き気、嘔吐、発熱の症状が現われ、その期間はおよそ3日から6日ほどが一般的です。さらに感染後、症状が出るまでの潜伏期間は2日から5日と、比較的長めです。
健康な成人に限れば、カンピロバクター感染による重篤な病状に進行する確率は極めて低いです。それに対して、子供や高齢者、体調不良の時などは重病化する可能性があるため、特に注意を要します。
解説が長くなりましたが、もう一度電子レンジの話に戻ります。
結局のところ、「電子レンジで加熱した鶏肉の表面に菌が存在した場合、そこが適切に加熱されず75℃の状態を1分以上保てていない場合に限り食中毒のリスクが顕在化します」ということです。
つまり、鶏肉の内部を75℃以上で1分以上確実に加熱できていれば、電子レンジによる調理でも全く問題がないということになります。これは実に重要なポイントです。
次の節では、この基準を達成するための具体的な手法を詳しく述べていきます。
電子レンジでの鶏もも肉の加熱時間に関するガイドライン
さて、電子レンジを用いた鶏肉の加熱において、どのくらいの時間が適切かを検討しましょう。電子レンジのパワーや鶏肉の大きさによって若干の差はあるものの、流通している加熱の目安としてよく示されるのは、「100gの鶏肉(もも・胸)を2分間加熱する」という基準です。
たとえば、300gの鶏もも肉を用意した場合、合計6分の加熱時間が推奨されます。同様に、ささみでは1本につきおよそ1分の加熱が目安となることが多いです。
※加熱の目安として挙げているのは、「600W」の電子レンジを基準にしています。異なるW数の電子レンジを使用される場合は、適宜調節を行ってください。
ここで留意していただきたいのは、推奨の加熱時間を適用した場合でも、火が均一に通っているとは限らないことです。電子レンジ特有の「加熱ムラ」や肉の大きさにより、部分的に生焼けの状態になることがあるため、特に大きな肉片を加熱する際には注意が必要です。
ローストした後には、一旦鶏肉を取り出して状態をチェックし、分厚い部分には切込みを入れて中央部分まで火が通っているかを確かめることが重要です。生焼けの箇所を発見した場合、さらに加熱して火を通すことになりますが、過度な加熱は避けるべく、30秒ごとに様子を見ながら加減することが美味しさを保つ秘訣です。
また、電子レンジで鶏肉を温める際には、ラップを使ってからかけることによって、熱の分布や食感への影響が良好になります(´・∀・)ノ゚
電子レンジを使った鶏肉調理のコツを伝授!
これまでご紹介した内容をもとに、電子レンジを使って鶏肉を調理する際の要点をまとめてお伝えします。簡単な工夫ばかりなので、ぜひ実践していただきたいです。
一口大に切り分けるメリット
鶏肉を一口大に切り分けて調理すると、一気に加熱する場合に比べて火の通りが格段に向上します。さらに、切り分ける際に一つひとつの大きさを揃えることで、加熱時のムラを最小限に抑える効果があります!
穴を開けて加熱の効率を上げる
もし食材を適切な大きさにカットせずに調理する必要がある時は、特に厚みのある部分にフォークや竹串を使い穴を開けることをお勧めします。これは熱が均等に通るようにするための工夫です。ただし、熱を通したい部分に十分に穴を開けることが重要です。
さて、フォークで穴を開けた後、衛生的な調理環境を保つためにフォークは早急に洗浄することを忘れないでください。これは、フォークが口に触れることを避けるためでもあります。安全な調理のためには小さな注意も大切です^^
鶏肉を均等に加熱するコツ
鶏肉を均一に加熱するためのポイントについてですが、途中で裏返して加熱することが大切です。こうすることで、均一な火の通りを促し、鶏肉全体を適切に加熱することが可能になります。特に厚みのある鶏肉の場合、裏返さずに焼くと部分的に過度に火が入ってしまう恐れがあります。したがって、生焼けを避け、料理の仕上がりを向上させるためにも、この手順は実行する価値があります。
電子レンジ内部の清掃について
私が最近調査して知ったことですが、電子レンジの内部に汚れがあると、食品が均一に温まらないことがあるようです。これまでは特に気にしていませんでしたが、衛生を考えると、内部を清潔に保つことが推奨されます。確かに、きれいにした方が安心できますね!^^
火が通っているかのチェックは必須
何度もお伝えしますが、電子レンジの加熱には偏りがあります。見た目ではしっかり焼けているように見えても、内部はまだ十分に加熱されていないこともしばしばあります。表面の加熱具合に惑わされることなく、最後には肉の中心までちゃんと火が通っていることを確認することが大切です。安易な考えで「これくらいで大丈夫だろう」と思って食べるのは避けてください。
まとめ
本日は「鶏肉を電子レンジだけで調理することに伴う食中毒の危険性」についてご紹介しました。鶏肉は電子レンジでのみ調理しても完全に火を通せば、食中毒を心配する必要はございません。その理由は、食中毒の元凶であるカンピロバクターという菌を、中心温度75℃で1分以上加熱することにより殺菌できるためです。^^
食中毒を引き起こすリスクが高まるのは、例えば以下のような状況の時です:
- 調理する鶏肉の量に対して、加熱時間が不十分な時
- 厚みのある鶏肉をそのまま電子レンジで加熱した際に
- 加熱時にムラが生じ、部分的に生焼けのまま食べてしまった場合
電子レンジは手軽さを提供するキッチンアイテムでありながら、同時に加熱ムラが出やすい特性があることを頭に置きながら使用するべきです。適切に加熱処理を行い、安心かつ美味しい鶏肉料理をお楽しみくださいヽ(*´∀`)ノ