開封した生クリームは、意外と賞味期限が短く、わずか1日しかもたないことがあります。実際には生クリームの種別や保管の仕方によって持ちが変わりますが、未開封時は1ヶ月程度と長めにありますので、開封後も長期保つと過信は禁物です。
ここでは次のトピックに焦点を当てて、詳しく説明していきます
- 開封後の生クリームの種類別賞味期限
- 食べるのが安全かどうかの判断基準
- 加熱処理による食品安全性への影響
- 冷凍して保存するベストな方法と解凍のコツ
美味しくて安心な生クリームを楽しむための情報を詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
生クリームの開封後、どれくらいで食べきるべき？保存方法によって期限は変わる？
開けた生クリームの賞味期限は、存外にも短期間で切れてしまいます。具体的な期間を確認するには、生クリームが動物由来か植物由来かに注目しましょう。
開封後の生クリーム賞味期限の目安
- 動物由来の生クリーム：開けてから1日～2日
- 植物由来の生クリーム：開けてから3日～5日
「自宅にあるクリームの種類が知りたい」という時は、パッケージの表記をチェックしてください。「クリーム」とあれば動物性、「乳等を原料とする食品」「ホイップ」などとあれば植物性です。
賞味期限の幅があるのは、保存の条件によって変わるからです。冷蔵庫内での保管場所や設定温度、さらには季節によっても差異が生じます。そのため、正確な日数を明記するのは難しいのです。
ちなみに、パックには「賞味期限に関わらず早めに消費してください」と記載されていることも多いですが、開封後の劣化の早さには注意が必要です。未開封の状態で、動物性は約1週間、植物性は約1ヶ月の賞味期限が設けられていることが多いです。しかし、開封してしまうと酸化が進み、以下のような変化があらわれたら食べるのは避けましょう。
- 内容物が分離し水っぽくなっている
- 酸っぱい匂いがする
- 色が黄色く変色している
- 表面に膜ができている
- 赤カビが生えている
これらの症状が見られた場合、消費期限内であっても食用には適さないでしょう。パッケージに記載の賞味期限は未開封状態を基準としているため、特に注意が必要です。
生クリームの保管期間について
生クリームを開封して1週間や2週間が経過しても、外見や匂いに変わりがない場合は安全に食べられるのでしょうか？答えは残念ながら否です。外見や匂いに変化がなくても、それだけで安全と判断するのは避けた方が良いでしょう。
食品に見た目の変化や匂いがなくとも、食中毒を引き起こす細菌が繁殖しているリスクが存在します。細菌が繁殖し、毒素を生成していても、それが品質に顕著な変化をもたらすことは少ないのです。細菌が付着していても、感知することは困難であり、これが食中毒の危険性をより高めています。
生クリームが変色していなくても、食べるのはリスクがあります。動物性生クリームは開封後2日以内、植物性生クリームであっても5日以内が目安です。期限を過ぎたら惜しむことなく廃棄するべきでしょう。無理に消費しようとすると、食中毒を招く恐れがあり、病院代などの出費がかさむ可能性があるため、注意が必要です。
未開封生クリームの固まりは心配無用！でも開封後は注意が必要
生クリームに未開封時に固まりがあっても、それは多くの場合、輸送過程での振動によるもので、特段の心配はいりません。しかし、開封後に生クリームが固まってしまう場合は、その理由が微生物の増殖にあるため、注意を要します。
さらに、生クリームが開封後に固まっている状態についてですが、もし注ぎ口付近にだけ固まりが見られる場合は、それは単に乾燥が原因かもしれません。開封済みの生クリームの賞味期限が近い場合で、腐敗している可能性が気になる時は、パッケージをしっかりと開けて中身を確認してみましょう。
固まりが注ぎ口付近にのみ存在し、中身にそれが見られない場合は、食べても問題ありません。
開封済み生クリームの食中毒リスクと加熱の影響
開封後の生クリームの賞味期限を過ぎた場合、食中毒菌が発生することがあります。
確かに、加熱によって菌そのものは死滅しますが、問題は毒素です。毒素は加熱しても消滅しないため、見た目や臭いに異常がなくても食中毒を引き起こすリスクが存在します。
そのため、生クリームの賞味期限については、以下の通り開封後も変わらず気を付ける必要があります。
- 動物性の生クリーム 1日～2日
- 植物性の生クリーム 3日～5日
しかしながら、期限内に消費する場合でも、冷蔵庫に保管しておくと他の食材の匂いを吸収してしまうことがあります。
その状態で生のままクリームとして使うと味が落ちてしまうため、ここでの加熱利用がおすすめです。例えばクリームシチューに加えると濃厚な味わいになりますし、キャラメルクリームも作成可能です。以下にキャラメルクリームの作り方を紹介します。
- 生クリームと同じ重さの砂糖を準備します。
- 砂糖を中火で鍋に加え、薄茶色になるまで熱します。
- 火を弱め、少しずつ生クリームを加えながら混ぜ合わせます。
この方法で加熱すれば、キャラメルクリームは約1週間おいしく楽しめます。パンに塗ったり、アイスクリームにかけたり、ホットミルクやコーヒーに加えると更に美味しくいただけます。理想的には、余った生クリームはすぐに加熱処理を行うことですが、常にそうできるわけではありませんよね。そんなときに便利なのが冷凍保存です。
生クリームの冷凍保存と解凍方法
ご存じでしたか？生クリームは冷凍して保存することができるのです。保存の方法には、生クリームをそのままの液体状で冷凍する方法と、あらかじめ泡立ててから冷凍するという2種類の方法が存在します。
ご使用目的によって選べますが、料理で加熱して使う場合は液体のまま冷凍し、クリームとして活用したい時には泡立てた状態で保存するのがおすすめです。
液体をそのまま冷凍するテクニック
最も手軽な冷凍法は、液体をフリーザーパックに注いで凍らせることです。クリームシチューやパスタのカルボナーラソースなど、加熱して調理する場面で特に便利です。料理する際には、あらかじめ解凍する手間を省き、直接鍋に投入できるのが魅力です。
小分けにして使いたい時には、フタがついた製氷皿やシリコンのモールドを活用すると、理想的な量を調節して冷凍することが可能です。
ただし、この方法では冷凍後に解凍しても、泡立てることができなくなるという欠点が存在します。
泡立て後の冷凍保存法
そのままの状態で生クリームを活用したい場合、少し手間は必要ですが、泡立ててから冷凍する方法が推奨されます。
製品の裏面に記載されたレシピに従い、砂糖を適量加え、しっかりと泡立てた後、凍らせると良いでしょう。
泡立てた生クリームは絞り袋に入れ、ラップの上に絞り出すと、必要な量だけ容易に使用可能です。
絞り出した後は、フリーザーバッグに移し変えて保管することで、冷凍庫のスペースも節約できます。
大量に一度に使う予定があるならば、わざわざ絞り出さず、そのまま絞り袋ごとフリーザーバッグに入れて凍らせておくと便利です。
使用する際は、冷蔵庫へ移して自然に解凍するだけで、すぐに使用できます。
解凍に要する時間は量にも依存しますが、概ね30分から1時間程度を見込んでください。
絞り出した後に凍らせた生クリームは、コーヒーや紅茶に凍った状態でそのままトッピングとしても利用できて便利です。
冷凍による保存の場合、賞味期限はだいたい3週間から1ヶ月程度だと考えられています。
生クリームの保存方法と賞味期限のまとめ
生クリームを開封した後、その賞味期限は非常に短くなります。特に、動物由来の生クリームの場合、非常に早く消費しなければなりません。加熱しても、食中毒を引き起こす細菌の毒素が残ることがあるため、捨てることは惜しまれますが、安全のためには、動物性の生クリームは開封から2日以内、植物性の生クリームであっても、開封後5日を過ぎたら廃棄することが推奨されます。
もし開封後にしばらく使用する予定がない場合は、冷凍保存を活用することがお勧めです。上手に冷凍することで、賞味期限を延長し、無駄なく利用することが可能になります。
