「山々ですが」という言葉の使い方として「行きたいのは山々ですが、都合がつかないもので」など言い方があります。
この「山々ですが」の意味は、実現できない物事について、「そうあってほしいと願ってはいるのですが」といった気持ちを表明する時の言い回しに使います。
山々ですがを例文で使うと以下のような言葉があります。
- 『参加したいのは山々ですが・・・』
- 『ご一緒したいのは山々ですが・・・』
というような使い方をするので暗に断る時に使うことが多いのです。
今回の記事では、「山々ですが」の意味、正しい使い方、敬語表現や言い換えを紹介していきますので、意味を知りたい方、失礼ないように使いたい方は最後まで読んでいただくと安心して言葉をつかえますよ。
「山々ですが」の意味とは?わかりやすく解説
「山々ですが・・」という言葉は生活のシーンでもビジネスシーンでもよく使われるので耳にすることも多いですが、言葉の意味はニュアンスでは理解できているものの正しく使用できているかと言われると自信があるとも言えないと思います。
この「山々ですが」は使い方として以下の2通りあります。
- 望んでいるけれども叶えられない
- せいぜいこの辺が限界
この2点を使い方含め詳細を説明します。
望んでいるけれども叶えられない
投稿したいのは山々なのですが、機械オンチなので、実はTwitterの使い方もよく分かっていません…。他の方の投稿の見方も分からないし、つい最近、夫にどうやったら最新情報に飛べるか聞いたばかりで…www
— 愛音りん (@BDgVfsO55fycK79) July 13, 2020
「山々ですが」という言葉の意味のひとつは、実現できない事柄について、そうあってほしいと願ってはいるのですが・・・という気持ちを表現した言い回しで暗に断る時の前置きの言葉になります。
「やまやま」は漢字で書くと「山々」と書きます。
漢字で書くと尚更思いが伝わってきますよね?大きな山がふたつ連なるほどなので、そうとう行きたい、協力したい、参加したいと心から思っていることが伝わりやすいです。
そこまでの想いはあっても、断るのです、断腸の思いですという気持ちを表すのに適した言葉になっています。
そこまでの想いがあって断られていたら、断られる方もイヤな気がしないものです。
せいぜいこの辺が限界
「山々ですが」という言葉のもう一つの意味として、それが限界である、せいぜいなどの意味があります。
使い方としては、「私が頑張ったところで、中の下くらいの順位が山々ですが」
「急いで作業しても、出来上りは16:00ぐらいが山々ですがやってみます」というような感じで使います。
最も近い言葉としては「せいぜい」の使い方と同じで謙遜を示すような使い方になると言えるでしょう。
「山々ですが」の正しい使い方を知って失礼のないようにしよう!
「山々ですが」のよく使われる例文を挙げてみます。
「行きたいことは山々ですが、あいにく忙し過ぎる状態です」
「私もお供したいのは山々ですが, 今晩は約束があるのです」
「彼と付き合いたいのは山々ですが、彼女がいるみたいです」
「私は頑張っても努力賞ぐらいが山々ですが、それでも努力は続けます」
このようにどうしても叶えたいという思いがあるが断る、ここら辺が自分の限界だということを表しているのでクッションの言葉としては適しているのですが、稀に失礼にあたる使い方があります。
基本的には相手の申し出を「断る」というスタンスの時に使いますので多用しすぎないように注意してください。
言葉をキレイにしたと言えど毎回使っていたら「山々」と思っていないのが行動としてわかりますし、不信感につながります。どうしても断らなければいけない、どうしても今回だけは断りたい、そういう思いの時にだけ使うようにしてください。
何度か断りが重なってしまう場合は、必ず謝罪の言葉もプラスして付けるほうが良いでしょう。
「前回も行けなくて行きたいのは山々なのですが今日は遠方から両親が訪ねてくることになっておりまして、前回もお断りしたので心苦しく申し訳ないです。」
というように丁重にお断りしましょう。
ビジネスマナーとして「山々ですが」の敬語表現や言い換えについて
「山々ですが」という言葉は目上の人に使うことも可能な言葉なのでビジネスシーンでもよく使われます。
ビジネスシーンになると使い分けや表現を敬語にしたほうが良い場合もあります。
「山々ですが」の敬語表現
「山々ですが」を敬語表現するなら、「山々でございますが」という敬語表現になってきます。
「お付き合いしたいのは山々でございますが現在仕事が手一杯でして、次回の機会にまたぜひお願いします」というような使い方ができます。
「山々ですが」の言い換え
ビジネスシーンで「山々ですが」を言い換えるなら以下の3点が候補にあります。
- 「あいにく」
- 「せっかくですが」
- 「切実ですが」
前述で何度かお伝えしていますが、この「山々ですが」は断る場合のクッション言葉で使うわけです。お客様、上司、取引先の人など大事な相手を不快にさせないためにとても役立つ言葉になってきます。
使い方の例を挙げてみます。
「お誘い頂いたのにせっかくですが今回は遠慮させてもらいます」
「その仕事をやってみたいのですが、あいにく今は手一杯でして・・」
「お客様の想いは切実なのですが、今回ばかりはお引き受けできません」
結果として断るのですが、断りたくない、要望を受け入れたい気持ちはあるという姿勢を表す言葉になるというわけです。