結婚してからも共働き夫婦が多数を占めるようになった昨今。
ストレスや食生活の乱れから、
子供を自然に授かることが難しく、
専門家のもと不妊治療を受けている夫婦は
多くなってきているのではないでしょうか。
一般的な不妊治療にかかる費用は、
治療法によって様々ですが、数万円だけで済む方もいますし、
高度不妊治療を受けている方は
100~200万円もかかることも。
そして、今や日本中の5.5組に1組が
不妊治療を受けているといいます。
これだけのデータを見てしまうと
不妊治療に対して不安になってきてしまいますよね。
しかし、不妊治療は段階をみて少しずつ進めていくので、
すぐに数百万円も必要になるわけではないですが、
いつ妊娠するかゴールが見えない分、資金面や環境など、
早めの準備を心掛けておきたいところです。
「不妊治療やってみたいけど、
1回あたりの費用はどんな感じだろう…」
「不妊治療の中でも医療控除の対象に
なるものはどんなもの?申請方法はどうするの?」
今回はこのような疑問に答えていきたいと思います。
不妊治療の費用に保険適用されるものと自費のものの違いとは
不妊治療は、大きく分けて以下の3つに分類されます。
・タイミング法
・人工授精
・体外受精
方法や費用など、順番に説明していきますね。
・タイミング法
不妊治療を受ける方が最初に受ける治療法となります。
まず検査を受診後、医師が排卵日を特定し、
その排卵日のタイミングに性行為を試みるという方法です。
保険が適用されるため、費用も1回数千円と比較的安く済みます。
・人工授精
精子を女性の子宮口へ物理的に注入する方法になります。
こちらは保険適用外となるため1回につき1~2万円と、
タイミング法よりぐっと金額が跳ね上がります。
・体外受精
卵子と精子を取り出し、シャーレ上で
合わせることにより受精させていく方法です。
よく人工授精と混同されてしまいますが、全くの別物です。
保険適用外で金額も1回につき数十万円かかる、高額な治療方法です。
タイミング法や人工授精で数回ほどで受精に成功すればいいですが、
これらの方法でも駄目だった場合、
体外受精ともなると費用が高額なので、
かなりの経済力・根気が求められます。
このような負担をなるべく減らすため、国の支援措置として
「特定不妊治療費助成制度」という公的制度が設けられています。
不妊治療は医療費控除の対象!書き方などの申請方法あれこれ
現在、妊活や不妊治療にかかった費用は
医療控除の対象となっています。
つまり、不妊治療中の方は、確定申告で申請をすれば、
還付金をもらえたり、所得税・住民税などが
軽減されるなどのメリットが得られるんです。
ただし、「医療費が10万円以上」、
「総所得金額が200万円未満の方の場合、
その総所得の5%を超えた金額」
といった条件に適応した方のみ申請可能となります。
また、この医療控除の申請に必要な書類には、
治療を受けた明細書や領収書、源泉徴収票、戸籍謄本、
住民票などの身分証明書などがあります。
地域によって違いがありますので、
詳しくはお住まいの自治体に必ず確認してみてくださいね。
次に申請方法ですが、必要書類を持参の上、
税務署にて確定申告手続きを行い、
「医療控除の明細書」に必要事項を記入し、
確定申告書に添付・提出するという流れになります。
また、確定申告書の作成は自宅でも可能です。
国税局のHPに作成コーナーがありますので、見てみてくださいね。
「医療控除の明細書」は国税庁HPに
書式と書き方のマニュアルがあります。
こちらをチェックしながら記入していきましょう!
<国税庁HP:医療控除の明細書の書き方>
http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/iryouhikoujo2.htm
まとめ
いかがでしたでしょうか。
不妊治療の費用の目安や、確定申告の
大まかな流れについてご紹介していきました。
特に確定申告の必要書類や申請方法などは、
自治体によって違いがある可能性がありますので、
かならずお住まいの管轄の税務署に確認してみてくださいね。