庭園にほおずきを植えるのは避けるべきで、その主な理由としては、「悪しき前兆として家族の死や病の象徴である」とされる、また「有毒な性質を持っている」、さらに「意味深な花言葉を持つ」といった点があります。
ただし、この植物には「邪悪なものを払う力がある」とか、「お盆に祖先の霊が帰って来る際のしるしとして役立つ」といった、良い面も存在します。
夏期には魅力的な赤い実をつけるほおずきですが、さまざまな問題を内包した植物でもあります。
今回紹介する内容は次の通りです。
- 庭にほおずきを植えてはいけないとされる根拠
- 植えてしまった後のタイプ別の対応策
- 安全で健全なほおずきの育て方
ほおずきは思いのほか危険性をはらんでいるため、庭に植える際には注意が必要です。
もし、あなたがほおずきを庭に植えたいと考えているか、既に植えてしまっているのであれば、この記事は必読です。
記事を通じて正確な知識を身に付け、安全かつ楽しくほおずきの栽培を行うことができるようになるでしょう。
庭にほおずきを植えるべきでない3つの理由
庭へのほおずきの植栽にはいくつかの理由から避けるべきです。以下がその主な理由の3つです。
- 縁起が良くないため
- 有毒成分を含んでいるため
- 花言葉に暗い意味があるため
これらの点を考慮すると、ほおずきは庭に植えるべきではないことがわかります。それではこれらの理由がどのようなものか、一つずつ具体的に説明していきましょう。
庭にほおずきを植えるべからずの由来
「庭にほおずきを植えると不幸が訪れる」という昔からの伝承が3つの理由の中にあります。家庭内に死亡者や病人が発生するという不吉な言い伝えが関連しています。
長年にわたり語り継がれてきたこの信仰は、ほおずきの庭植えをためらわせる原因となっており、その根底にはほおずきが持つ潜在的な毒性が関連しているともされています。
ただし、どのようにしてこのような伝承が誕生したのかは明確ではありません。
特に信仰心が厚い方々は、ほおずきを庭に植えることが避けられるべきとされます。
霊感が強い人たちにとっては、そういった伝承が深い影響を与え、不快感を覚えることさえあるかもしれません。
鉢植えなら問題なし?
縁起の悪さは庭植えに限定された話であり、鉢植えにすれば何の問題もないとする意見も存在します。
科学的な根拠に乏しい迷信に過ぎないため、はっきりとした判断は難しいものです。
それでも、縁起の悪さが気になるがほおずきを育てたいと思うならば、鉢植えでの栽培を考慮してみるのも一つの選択かもしれません。
ほおずきとそのリスク
ほおずきは鮮やかな色とユニークな形で知られ、観賞用に栽培されることが多いです。
しかしながら、ほおずきの果実には「アルカロイド類」という有毒成分が含まれていることを知っておく必要があります。
この有毒成分は人の中枢神経系に影響を及ぼし、次のような症状をもたらすことがあります:
- 嘔吐
- 下痢
- 腹痛
小さな子供やペットが間違って食べてしまうことによる中毒は特に警戒すべき事態です。
このため、ほおずきを自宅の庭に植える際には、中毒のリスクを十分に考慮するべきであり、植栽はおすすめできません。
さらに、ほおずきの果実だけでなく、根や葉、花にも同様の毒素が含まれていることが知られていますので、これらの部分を口にするリスクも避けなければなりません。
もしもの場合には、出来るだけ早く医師の診察を受けることが肝心です。
ほおずきの花言葉の影響
「庭にほおずきを植えるべきでない3つの理由」の一つとして挙げられるのが、ほおずきの持つ不吉な花言葉です。日本ではほおずきに以下のような花言葉が付けられています。
- 「偽り」
- 「私を誘って」
- 「浮気」
西洋においては、「ごまかし」という花言葉を持っています。
これらの花言葉は、誤解や不和の元になることからも、家族間のトラブルや人間関係の悪化に繋がると考えられがちです。
例えば、夫婦間の信頼が薄れてきた場合、偽りの象徴とされるほおずきを見ることで、その不安感を強める事態になりかねません。
さらに、「ごまかし」という花言葉が影響を及ぼすと、何か問題が発生した際、その問題を解決しようとせず逃げるような行動を取る人が出現する恐れがあり、そうなれば問題はさらに深刻化するでしょう。
庭にほおずきを植えた後の対応方法
もしも庭にほおずきを植えてしまった場合の対応方法は、以下の2つのタイプに分けられます。
- 家庭で厄介な事態に直面している人へのアプローチ
- 迷信や縁起を信じない人向けの対策
現在抱えている問題の性質や個人の信念によって、採るべき対処法は変わってきます。
家庭で遭遇する悲運
庭にほおずきが栽培されたことで家庭内に悲運が訪れたと感じる方は、まずは状況分析から始めましょう。
ほおずきが直接の原因と決めつける前に、家族の体調や財政状況、対人関係といった別の要因が起因している可能性を冷静に検討することが大切です。
ほおずきの植栽以降、家庭に不幸が生じるようになったと感じる方は、試す価値のあるいくつかの方法があります。
ほおずきを取り除く
ほおずきの意図しない影響を断ち切るためには、根こそぎ取り除くのが有効です。この行動により、ほおずきから放たれるとされるエネルギーを遮断し、悪影響を及ぼすリスクを減らせることが期待されます。
浄化作業を行う
- 聖水を撒いて庭を清める
- セージの葉を炊いて浄化
- クリスタルなどのパワーストーンを配置
これらの方法で負のエネルギーを取り除き、心地よい空間を取り戻すことができます。
縁起の良い植物を植える
ほおずきに替えて、縁起が良いとされる植物を庭に植えてみるのもひとつの手です。
ただし、不運の原因が他にある場合、これらの対策は効果が出ないこともあります。
そうした場合は、専門家への相談を考えてみるのも良いかもしれません。
縁起を担がない方へのアドバイス
縁起や迷信にとらわれることなく生活している方には、庭にほおずきを植えたことが大きな問題ではないと感じられるかもしれません。
ただし、ほおずきに含まれる毒性は見逃せません。特に小さなお子様やペットが庭で遊ぶ家庭では、注意を払う必要があります。
また、飾りとしてほおずきを摘むときには、口に入らないよう特に気をつけなければなりません。
ほおずきを庭から完全に除去することを選ぶ場合は、適切な手袋を装着し、根本からしっかりと抜き取る作業が求められます。
迷信や縁起を信じないにしても、自然環境や他の人への配慮を忘れずに、適切な処置法を選択することが推奨されます。
庭にほおずきを植えるメリット2点
庭にほおずきを植えると、次の2つの有益な結果が期待できます。
魔除けのシンボル、ほおずき
昔から、ほおずきには不浄なエネルギーを祓う力があると信じられています。
特に、その赤い実が豊かになる秋の時期、ほおずきは玄関や庭に飾られる習慣があります。
お盆やお彼岸などの節目では、これらの場所にほおずきを飾ることによって、不浄な気を遠ざけ、家庭の健やかさや幸せを願う伝統があります。
その上、ほおずきの目を引く鮮やかな色は、邪気を察知するとも言われ、その魔除け効果を一層強めていると考えられています。
お盆に先祖の霊を迎えるための伝統的なシンボル・ほおずき
日本の夏の行事として知られるお盆では、ほおずきが重要な役割を果たします。
この時期は家族の先祖の魂が一時的にこの世に戻ってくるとされるため、彼らのために灯篭を墓地に置くと同時に、家の方ではほおずきを設えるのが風習となっています。
家族を待ち受ける故人の霊が見失わないようにと、入り口や庭にはほおずきを掲げ、お祭りのような温かな雰囲気を作り上げます。
ほおずきの鮮やかな赤色は、訪れる先祖の霊に対して印象的なマークとして機能し、目を引いてその場を神聖なものとします。
ほおずきを庭で安全に育てる鉄則
ほおずきは植物全体に有害な成分を含むため、庭で安全に栽培するにはいくつかの重要なポイントが存在します。
適切な植栽スポットの選定
ほおずきは、もし家のペットや子供たちが食べてしまうと健康を害する恐れがあります。
そういった事態を避けるため、人やペットが不注意にもふれたり食べたりしないようにするため、植える場所の選び方には細心の注意が必要です。
アクセスが制限された場所や、あまり目立たないような場所が植えるのに適しています。
適切な手袋の着用
ほおずきの植栽時は、適切な保護手袋の使用が推奨されます。特に、作業完了後に手を洗うことなく顔を触ったり、口に手を持っていくことのないよう留意が必要です。
ほおずきは食品から遠ざけて保管
ほおずきの果実や葉を採取した際には、他の食品と分けて保管することが大切です。
さらに、子供やペットが触れない場所に置くことで、万全の注意を払ってください。この基本ルールを守ることで、ほおずきを安全に育てることが可能です。
もし、万一誤食してしまった場合は、迅速に医師の判断を仰ぐことが肝心です。
まとめ
庭へのほおずき植栽における注意点を三つご紹介しました。
初めに、ほおずきは有毒な植物であり、小さな子供やペットが間違って食べてしまうリスクが存在します。
次に、ほおずきの意味する花言葉が暗示するトラブルなど、良からぬ事態を引き起こす可能性があることに潜む懸念です。
また、昔からほおずきは不吉なシンボルと見なされており、家庭に不幸をもたらすとの迷信も根強く残っています。
以上の点から、ほおずきを庭に植える行為が、ある程度のリスクを伴うことが明らかになりました。植えるにあたっては、注意深く、適切な知識で安全に管理することが肝心です。