松が枯れる原因は虫によるものが大半となります。完全に枯れてしまった場合は復活の可能性は限りなく低くなってしまいます。
「マツノザイセンチュウ」と呼ばれる小型の線虫が松の中に侵入し増殖、水を吸う管が圧迫されてしまい松が弱って枯れてしまいます。
このマツノザイセンチュウは、マツノマダラカミキリと呼ばれる害虫により運ばれてきますがこのカミキリは5~7月頃に繁殖し松の樹皮を食べますが、その際にマツノザイセンチュウも松の内部に侵入してしまいます。
マツノマダラカミキリを繁殖させないためには薬剤散布により遠ざける方法、そしてマツノザイセンチュウの繁殖を防ぐには松の幹に穴をあけ、薬剤を注入しておくことがそれぞれ効果的な予防方法とされています。
この記事では、
- 松の木が枯れる原因と復活させる方法とは?
- 正しく松を知ることで枯れを防ぐ
- 松を枯らさないために正しい剪定方法を覚えよう!
- 松を病気から守るため相性の良い肥料を使用しよう!
といった内容をまとめてみました。松の木が枯れる原因と復活させる方法について気になっている方には参考になるので、ぜひ最後まで目を通してみてください。
松の木が枯れる原因と復活させる方法とは?
松が枯れる原因は虫によるものが大半となります。
「マツノザイセンチュウ」と呼ばれる小型の線虫が松の中に侵入し増殖、水を吸う管が圧迫されてしまい松が弱って枯れてしまいます。
夏から秋にかけて松の全体が赤く変色してしまい、枯れてしまう現象を「松枯れ」と呼んでおり、見つけた時にはすでに手遅れとなっていることが大半という恐ろしい症状です。
このマツノザイセンチュウは、マツノマダラカミキリと呼ばれる害虫により運ばれてきますがこのカミキリは5~7月頃に繁殖し松の樹皮を食べますが、その際にマツノザイセンチュウも松の内部に侵入してしまいます。
松枯れを起こすマツノザイセンチュウの運び屋として悪名高く,一度はその名を聞いたことがある方も多いだろう.
しかし,その知名度に反し,実際にその姿を見たことがある方は意外と少ないのかも知れない.マツノマダラカミキリ.
(Monochamus alternatus, Matsu-no-madara-kamikiri) pic.twitter.com/GgmHHMSdvj— Bugsgazer ~虫をみるひと~ (@bugsgazer_006tw) July 20, 2020
松が枯れるのを防ぐには、まずこの害虫を繁殖させないことが重要な要因となってきます。
マツノマダラカミキリを繁殖させないためには薬剤散布により遠ざける方法、そしてマツノザイセンチュウの繁殖を防ぐには松の幹に穴をあけ、薬剤を注入しておくことがそれぞれ効果的な予防方法とされています。
それでも繁殖が防げなかった場合、他の松の木に感染が拡大するのを防ぐため感染した木は素早く切り落とし焼却処分を行いましょう。
さて、それでも枯れてしまった場合の復活方法はあるのでしょうか。まず重要なのは、完全に枯れてしまった場合は復活が不可能であること。
見分け方は幹の樹皮を剥いだ時、樹液が出てこなかったりカサカサに乾燥しているといった症状の場合です。
また枝を折ってみてパキッと簡単に折れるようであれば枯れています。
逆に枝が折れずにしなる、樹液が出てくるなどの現象が見られれば復活する可能性は出てきます。
その場合まずは剪定や除草剤の付与など、弱っている松に刺激を与える行為は止め十分に松を養生させましょう。
正しく松を知ることで枯れを防ぐ
松は古来より日本で親しまれている植物ですが、日本に限らず北半球の寒い地帯から亜熱帯へと広く自生している植物です。
日本ではアカマツ・ゴヨウマツ・クロマツ・リュウキュウマツ・ハイマツ・チョウセンゴヨウの6種が自生し、建築材や建具材から公園樹や防風林等様々な用途で使用されています。
松といえば松ヤニを連想される方も多いかもしれません。香料や滑り止めなどでよく使われていますが実はこの松ヤニ、外敵から松の身を守る役割を果たし害虫の食害を防ぐ効果があるのです。
健康な松ほど松ヤニを大量に分泌しますので、枯れを防ぐためには人の手で肥料を与えるなどの十分な手入れが必要となってくるといえるでしょう。
また松の健康を保つためにも適切な剪定作業は不可欠です。
松を枯らさないために正しい剪定方法を覚えよう!
松は成長が早い植物の為、見えない部分でもすぐに枝が伸びてきたりします。その際に有効なのが剪定作業。無駄な枝を切り落とし成長を促進、形も整えます。
ちょっと遠くからですが、百石松(通称、鶴亀松)剪定し始めました!栗林公園内で唯一価格がついている松です。こざっぱりとした男前な姿になるのが楽しみです☺️ pic.twitter.com/4uCBRWCzsI
— 栗林公園内 花園亭 (@hanazonotei) September 29, 2021
しかし松の剪定は、熟練した技や豊富な知識が必要、また高所での作業となることもありますので素人ではなかなか困難とも言えます。
自分で行う場合には、まず松の木に適した剪定用バサミ、細かい部分を落とす植木バサミを準備し、松ヤニの付着防止の為に作業着なども準備しましょう。
松は芽と葉の数が多く、手作業で選別する必要があります。細い枝を丸ごと切ってしまうと枯らしてしまうこともありますので、基本的には手でむしる作業が主体です。
大きく形を整えるなどの場合にハサミを使用しますが、高い部分に行くほど危険でもあります。かといって高枝バサミを使用するにしても素人ではきれいに整えることも難しく、結果的に松に負担をかけてしまう可能性もはらんでいます。
その為剪定作業はプロへ依頼することが無難な方法ともいうことが出来ます。費用相場は枝葉の処分費含め、職人1名あたり日当30,000円程度が目安のようです。
さて剪定作業はプロに任せるとして、枯れを防ぐためにも松の健康維持は大事な要因です。肥料を与えることで松の健康を保つことが出来ます。
松を病気から守るため相性の良い肥料を使用しよう!
おすすめの肥料について何点かご紹介していきます。
ニワユタカセット
樹木の必須栄養素となるチッソやリン酸等10種類の成分が配合されており、総合的に栄養のバランスを整えることが出来ます。
キノンドー40
様々な病害に対して総合的に効果を持つ病害防除剤となります。水に溶かし定期的に散布することで様々な病気や害虫の付着を防ぐ効果が期待できます。