キンギョソウの種の取り方は下記の2点に気を付けて行いましょう。
- 鞘が緑のうちに種を採取する
- 鞘を袋で包む
種ができて放っておくと鞘から種が自然と零れ落ちてしまうのでその前に種を取るか、袋で包んで種を落とさないようにしましょう。
キンギョソウを上手に増やすには上記のような種の採取をして種まきをするか、挿し木で増やす方法があります。詳しく説明していますのでぜひご覧ください。
キンギョソウは増やすのも簡単で丈夫で育てやすい植物ですので是非これを機会にチャンレンジしてみてはいかがでしょうか?
今回の記事では、
- キンギョソウの種の取り方とは?
- キンギョソウの増やし方とは?
- キンギョソウで気を付けたい病気と害虫とは?
- キンギョソウの上手な育て方とは?
- あらためて知っておきたいキンギョソウのこと
といった内容を詳しくお伝えしていきますので、キンギョソウの種を取りたい!増やしたい!といった方はぜひ最後まで目を通してみてください。
キンギョソウの種の取り方とは?
キンギョソウは種が取れますので、またその種を使って繰り返し花を咲かせることが可能です。種を取るやり方は主に二つあります。
- 鞘が緑のうちに種を採取する
- 鞘を袋で包む
鞘が緑のうちに種を採取する
キンギョソウの花がキレイに咲いたら次もまた咲かせるために種を取るつもりでいるとすでに種が鞘から落ちているということがあります。
それは鞘が乾燥してしまって口が開いてしまうせいなのです。鞘から下に落ちてそこで自生することもありますが、それでは管理できませんよね。
鞘がまだ緑色をしてい固めの時に鞘の下を少し切って自分で種を出しましょう。その出した種を乾燥させることで次回の花の種にできます。
鞘を袋で包む
鞘をうまく切る自信がない人や切ることに抵抗がある人は、鞘を袋で包んでしまいましょう。包んでしまえば種が落ちてもこぼれてしまうことなく拾えます。
袋は出汁用のパックくらいの大きさのものが使いやすいですので、それを紐で括り付けましょう。
キンギョソウの増やし方とは?
キンギョソウを増やすときには二つの方法があって以下の通りです。
- 種を取って蒔く
- 挿し木
種の取り方は前項で説明しましたのでここでは挿し木での増やし方を説明します。
挿し木をするのは季節的に6月か10月です。手順は下記の通り。
- 茎を切り取り、3節くらいの長さにする
- 水に30分弱漬けておく
- 茎の切り口に調整剤を塗る
- 挿し木専用の用土に差し込む
以上のような手順で挿し木をすると約2週間前後で初根し始めます。
種まきの場合は、季節的には春と秋がおすすめです。
キンギョソウで気を付けたい病気と害虫とは?
キンギョソウで気を付ける病気は以下の通りです。
- 立枯病
- 灰色かび病
- うどんこ病
- 黒星病
- 苗立枯病
- 斑点病
上記の中でもかかりやすいと言われているのは「立枯病」と「灰色かび病」です。
立枯病
まだ育ち切っていない幼い苗の時に発生する病気です。土の中で菌が繁殖し感染します。最終的には枯れてしまうのです。
立枯病を予防するには水のやりすぎ、肥料過多に気を付けておきましょう。また、風通しも良くしておくことがポイントです。もし発生してしまったら、薬剤散布で対処します。
立枯病になった場合はサンケイオーソサイド水和剤80の散布をお勧めします。
苗立枯病などの土壌病害に効果的で薬で、 花や庭木、植物への薬害が少ない殺菌剤なので安心して使えるます。
灰色かび病
灰色カビ病はその名の通り「カビ」です。湿気が原因で発生する病気です。最初は葉っぱに灰色の点々が出てきてそれが広がって枯れていきます。
予防するには水のやりすぎ、多湿に注意しておくことです。
もし発病したら発病の部分を取り除くことしか対処できません。
うどんこ病
うどん粉病はその名の通り、うどん粉をまぶしたような白い模様ができる病気です。原因としては窒素分が多い肥料の与えすぎ、密集して植えたりすることです。
うどん粉病にかかかった際は、その罹患部分をすぐに取り除きましょう。加えて風通しが良くなる環境をつくることです。
予防策としても風通し良いように間隔をあけて植える事と、肥料を与えすぎないことです。
黒星病
黒星病とは、葉っぱなどに黒色の斑点が生じてくる病気です。黒星病になると花はほとんど咲かない状態になります。
黒星病に罹患したらその部分を取り除き、薬剤散布しておきましょう。
予防法としては先に農薬散布しておくと効果的です。
お勧めの薬剤としては、ミギワ20フロアブルという比較的新しい薬剤です。
他剤で効き難かった耐性菌にも効果を発揮すると評判であり、人間や昆虫に影響がほとんどない点でも安心して使えます。
苗立枯病
苗立枯病とは、地面に近い部分の茎が侵される病気で黒くなって枯死してしまう病気です。
罹患したら株そのものから処分か薬剤散布が対処法です。立枯病になった場合は前述していますが、サンケイオーソサイド水和剤80の散布をお勧めします。苗立枯病などの土壌病害に効果的であり、 植物への薬害が少ない殺菌剤のため安全安心です。
予防法としては畑などの排水を良くすることと過湿に注意しておくことです。連鎖しやすい病気なので罹患したら早めに対処しましょう。
斑点病
斑点秒とは、葉っぱに褐色の斑点がでてくる病気です。発病したは葉っぱや落ち葉はすぐに取り除くことと、環境として風通しを良くしてあげましょう。
予防策としては病気発生前に農薬を一ヶ月1度に散布しておくとかかりづらくなります。
コチラの病気にもサンケイオーソサイド水和剤80がおすすめで、かび類によって起こる広範囲の病気に優れた効果を発揮する保護殺菌剤になっています。植物への薬害が少ない殺菌剤なので安心して使えます。
気を付けたい害虫
キンギョソウを育てるうえで気を付ける害虫は次の通りです。
- アザミウマ
- アブラムシ
- エカキムシ
- カタツムリ
- カメムシ
- コナジラミ
- ナメクジ
- ネキリムシ
- ハダニ
- ハマキムシ
上記の中でも最も被害に合うのが「アブラムシ」です。
アブラムシは集団で寄生するのが基本で、植物の栄養を吸い取ります。アブラムシの発生に気付いたらすぐに殺虫剤で駆除するかガムテープなどで取り除きましょう。
殺虫剤を使用するのであれば、住友化学園芸のスミチオン乳剤や住友化学のベストガード水溶剤がおすすめです。
スミチオン乳剤であれば、害虫が薬剤に接触したり、薬剤の付着した植物を食べて効果を発揮します。 卵から成虫までの各ステージでの高い殺虫効果がありさらに、 人間に対して影響が少ないことでも安全性が高いと言えます。
ベストガード水溶剤であれば、低薬量でアブラムシ類に効果を発揮します。効果の持続性も高く浸透移行性に優れているので、未処理部においても高い防除効果がみられるのもお得な点です。
予防策としては日当たりの良い場所で育てることと剪定をして密になりすぎないよう風通しを良くしておくことがポイントです。
キンギョソウの上手な育て方とは?
キンギョソウはそもそも丈夫で育てやすいので栽培の初心者向きです。
育てるうえでの大きな重要ポイントは「水はけ」と「風通し」と「日当たり」です。
まず、か「庭植え」か「鉢植え」で育て方の方法を選びます。
植え付ける時期は春の3.4月か秋の10.11月が適しています。
庭植えの場合は、庭の土に苦土石灰を混ぜ込み、その1週間後に腐葉土を追加し、この時点で緩効性化成肥料を施しておいてください。
おすすめの緩効性化成肥料は、花ごころのIBのチカラ グリーンそだちEXやあかぎ園芸の化成肥料8-8-8です。
そして株間は、20~30㎝ほど空けておくと良いでしょう。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使って緩効性化成肥料を施した土で育てましょう。
水やり
キンギョソウの水やりに関しては、鉢植えと庭植えで大きく違います。
鉢植えの場合は、土が乾いていたらたっぷりと水を与えるようにし、庭植えの場合は基本的に水やりは必要ではなく、乾燥がひどければ与える程度でOKです。
追肥
追肥としては春と秋に月に1度液体肥料を与えるだけでOKです。強く当たるので、液体肥料も薄めたものでも大丈夫です。
花がら摘み
花が咲いて楽しんで一通り終わったら花がらは摘み取りましょう。
花がらをそのままにしておくと種ができてしまうので、また花が咲くことになりますので要注意です。
そしてキンギョソウに関しての植え替えは一年草として扱うので、植え替えの必要はありません。
あらためて知っておきたいキンギョソウのこと
キンギョソウは、基本的に地中海沿岸部が原産で、多年草となっています。しかし夏前に枯れてしまうことも多いので、園芸では一年草として扱われています。
まっすぐな茎に対し穂状にたくさんの花ちりばめて咲かせる可愛いお花です。
キンギョソウはヨーロッパ周辺で品種改良もされていて、一重咲きだけではなく八重咲などの品種もあります。
色とりどりで、花色は黄、赤、白、紅紫、橙、黄いろ、複色などたくさんあって選ぶのも楽しいですよ。
基本的に葉切り花に向いていますが、鉢植えなどもOK。花の咲き方や高さによって使い分けると良いでしょう。
キンギョソウという名前は、花の形が金魚がヒレを広げて泳いでいるように見えることから名付けられたそうです。中国でも金魚草と呼ばれているのです。
そしてそんなキンギョソウの花ことばは「おしゃべり」「でしゃばり」「おせっかい」です。なんだか花びらがかわいらしい女の子の集団かのような花言葉で素敵ですよね。