ぬか漬けは漬ける食材によっては漬けっぱなしでも問題は発生しません。
変色したり風味が落ちるものは漬けっぱなしがお勧めできない食材であり、代表的なものは、なすやキュウリ、カボチャ、サツマイモなどがあげられます。
反面、漬けた食材の内部にぬかの成分が浸透しにくいもの、例えばダイコン・人参などは長期間にわたり漬けることで味がしみこんでいきます。
この記事では、
- ぬか漬けをつけっぱなししているとどうなる?つける適切な期間とは?
- ぬか漬けの作り方と漬ける際の注意する事とは?
- ぬか床の保管の仕方とは?
といった内容をまとめてみました。ぬか漬けをつけっぱなししているとどうなるかについて気になっている方には参考になるので、ぜひ最後まで目を通してみてください。
ぬか漬けをつけっぱなししているとどうなる?つける適切な期間とは?
ぬか漬けは漬ける食材によっては漬けっぱなしでも問題は発生しません。
変色したり風味が落ちるものは漬けっぱなしがお勧めできない食材であり、代表的なものは、なすやキュウリ、カボチャ、サツマイモなどがあげられます。
反面、漬けた食材の内部にぬかの成分が浸透しにくいもの、例えばダイコン・人参などは長期間にわたり漬けることで味がしみこんでいきます。
芯の固い野菜はぬか漬けに適している、とみることも可能ではないでしょうか。
ぬか漬けは長期間の野菜の保存方法として日本では古くから用いられてきました。
フォロワーさんに糠漬け作ってる人も多いけど、梅干し・味噌・糠。
日本古来の食べ物がいかに健康にいいのか実感するよね。
— さ く さ こ@癒し系。「悩みの8割は栄養不足が原因」出版予定(嘘 (@vitamin_mega) November 17, 2021
平城京跡から出てきた木簡(もっかん)にぬか漬けらしき記録が見られたことから奈良時代あたりには原型が出来ていたと推測され、現在の形に定まったのは江戸時代と言われています。
江戸時代には白米主体の食事が多かったことから栄養が偏り脚気も多かったそうですが、糠のビタミン分が豊富に吸収されたぬか漬けを同時に食べることにより脚気の予防に繋がっていたそうです。
貧乏ゆすり、ってのは
江戸時代になると、玄米から白米に変わり、ビタミンB1などの栄養が不足
脚気になったのが「貧乏ゆすり」か と言われている
ごはんのおかず、糠漬けは先人の知恵 pic.twitter.com/7GBfafBLRI— ぃっきゅ ⌒ん ⚡︎ (@gir72_di_kyun) November 10, 2021
現代でも様々な野菜を基にしたぬか漬けの漬物は白米と一緒に食されるものとして愛されていますよね。
さて、食材によってつけっぱなしであったり、漬けすぎては良くないものがあると述べましたが、食材ごとのおおよその漬け込み時間はどれほどが最適なのでしょうか?
代表的な野菜の目安漬け込み時間を以下に記載します。
キュウリ : 6~24時間
キャベツ : 12~24時間
白菜 : 24~48時間
なす : 12~24時間
だいこん : 24~48時間
にんじん : 24~48時間
ごぼう : 24~48時間
芯に行くほど固くなる野菜は漬け込みの時間も長く取るほうが良い、という傾向がわかると思います。
また時間を調整することによって、薄味~濃い味へと変化させることが出来ますのでお好みの味加減に仕上げることが可能となります。
漬け込み時間の目安の次は、ぬか漬けの作り方と注意すべき点について簡単にご紹介していきましょう。
ぬか漬けの作り方と漬ける際の注意する事とは?
まずは「ぬか床」を作り、そのあとに野菜を入れていくのが大きな流れとなります。
準備品:容器(匂い移りの無いガラス製がベストです)
生ぬか1Kg
塩(100g程度)
好みの調味料(昆布・唐辛子・煮干し・鰹節など)
製造方法
- 生ぬかを容器に入れ、水と塩を投入。均一に塩・水が行きわたるように混ぜ込みましょう。
- 混ぜ終わったら、昆布・唐辛子・煮干し・鰹節などお好みの調味料で味付けをします。
- ぬかの醗酵促進の為、普段は廃棄する野菜の皮などを良く水分を切って混ぜ込みます。
(ダイコン・人参の皮やキャベツ・白菜の外側の葉や芯などとなります)
上から押して中の空気を抜き、表面を平らにならしたらぬか床の完成です。
- 2回/1日程度はぬか床をかき混ぜ、3~4日に1回程度、③で入れた野菜を新しいものに入れ替えます。10日ほど経過すればぬか漬けに進みましょう。
- 野菜をカットしてぬか床内に入れ、時間が経過すれば完成です。
注意する点は気温です。暑ければ醗酵が促進されてより短い時間で仕上がりますし、冬場はその逆で時間がかかります。前述の目安時間が変動しているのは気温によるものとなります。
また野菜を漬ける際の大きさによっても時間が異なります。一口サイズにするほどぬかに接する面積も大きくなり、発行が促進されます。
細かく切れば漬けるのは手間ですが、出した後はそのまま食べれたり漬け時間も短く済むというメリットもあります。
あとは皮の有る例えばダイコン・人参などは皮をむいて入れればその分早く仕上がります。
もっとも皮の部分に栄養が豊富に含まれているということもありますので、時間はかかりますがそのまま入れることも問題ではありません。
中に入れるものの状態により漬け時間も変動しますので一概にどれくらいの時間が、というのは難しいですが、気温に左右されることを念頭に後は少し食べてみて判断、くらいの形でよいかと思います。
1にも2にも、ぬか床が上手く出来るかにかかってくる要素が大きいぬか漬け、優秀なぬか床は長期にわたって使用していきたいですよね。
さて次ではぬか床の保管の方法についてご紹介していきます。
ぬか床の保管の仕方とは?
結論としてはぬか床の保管は冷暗場所が最適ということとなります。
最も身近な保管場所として挙げられるのは【冷蔵庫】ですね。
冷えた場所に入れておくことで、ぬか床内の菌の活動が緩やかとなり、安定したぬか床の状態が長い間保たれることとなります。
菌の活動が緩やかとなるということは漬ける期間も長く必要ということにもなりますので、冷蔵庫内で漬ける場合は常温時から+1~2日は余分を見たほうが良いでしょう。
注意しなければならないのは、作り立てのぬか床でなく十分に熟成させたぬか床を冷蔵保存することです。
菌の活動が緩くなりますので、熟成しきっていないぬか床であれば漬物も充分に仕上がらなくなる可能性が高くなります。常温で少なくとも2~3週間は熟成させるのがベストです。
また熟成したぬか床でも、ずっと冷やしっぱなしも良くありません。
2週間に1回程度、常温に1~2日程置いて菌の活動を促進させることでぬか床が長期間その能力を発揮していくことが期待できます。