流木に熱湯をかけるだけでは、アク抜きや煮沸消毒は完全にはできていません。
まだ生体を入れていない水槽であれば、流木を活性炭とともに入れて時間をかけてあく抜きをしてもよいですが、生体が入っていると流木から出るアクの影響が出ますので事前に煮沸させてあく抜きをすることをお勧めします。
流木のアク抜き方法を6つ紹介しているので、できそうな方法をためしてみてね。
この記事では、
- 流木に熱湯をかけるだけで【アク抜き】【煮沸消毒】はできているの?
- 熱湯をかける以外のアク抜きの方法とは?
- 流木にカビが発生した時の対処法とは?
- 流木を選ぶ際のポイントとは?
といった内容をまとめてみました。流木に熱湯をかけるだけであく抜きができるんじゃないの?簡単にできる流木のアク抜きや消毒方法は??と気になっている方には参考になるので、ぜひ最後まで目を通してみてください。
流木に熱湯をかけるだけで【アク抜き】【煮沸消毒】はできているの?
流木に熱湯をかけるだけでは、アク抜きや煮沸消毒は完全にはできていません。
なぜかというと、アク抜きや煮沸消毒には時間がかかるからです。
スーパーで買った鶏もも肉に熱湯をかけても中まで火が通らずに食べられないのと同じように、アク抜きや殺菌も時間をかけて中まで殺菌やアク抜きの処理しなければなりません。
熱湯をかける以外の6つのアク抜きの方法とは?
流木のアク抜き方法は、以下の6つの方法があります。
- 水に浸け置く
- お湯に浸け置く
- 鍋で煮沸する
- アク抜き剤を使う
- 重曹を使う
- 活性炭を使う
では、ひとつずつ解説していきますね。
水に浸け置く
一番簡単なアク抜き方法です。ですがその分、時間がかかります。
流木が浸かりきるサイズのバケツに水道水を入れ、流木を沈めます。
流木が浮いてしまう場合は、石などの重りを置きましょう。
約2週間毎に濁った水を入れ替えます。
小さな流木で約1ヶ月、大きめのサイズだと3~4ヶ月かかるものもあります。
時間的な余裕があるときに使うやり方ですね。
お湯に浸け置く
断熱できる容器に沸騰したお湯を入れて浸け置く方法です。
容器は、スーパーや魚屋さんで取り扱う発泡スチロール容器がおすすめです。
ホームセンターで売っているものは、容器のわりに高価なので。
水道水に比べると、アクが抜けきる期間が半分ほどに短縮できます。
お湯の濁り具合を見ながら、入れ替えることがポイントです。
鍋で煮沸する
鍋の中に流木を入れて、煮沸させる方法です。
メリットとして、大幅な時間短縮が可能です。
アク抜きの目安時間は30分~1時間なので、その日中に終わってしまいます。
水槽などに入れる際は、しっかりと粗熱をとって冷ましてくださいね。
ただ、この方法には1つ注意点があります。
流木に「タール」という成分を多く含んだものは、煮沸でのアク抜きができません。
オールドブラックウッドと呼ばれる流木がそれに該当します。
それをふまえ、鍋に入るサイズの流木でしたら、試す価値はありそうですね。
わたしが家庭の鍋で流木を煮ていたら、家族からすごく嫌な目をされました。
流木専用で新しい鍋を買ったほうが良さそうです。
アク抜き剤を使う
ホームセンターで売っているアク抜き剤を使う方法です。
安いもので200円から、高くても1,000円札を払えばお釣りがきます。
約1週間以内でアク抜きが完了します。
1日1回、水を替え、アク抜き剤を入れる必要がありますので、頑張りましょう。
手間暇かけた分、愛着もわきます。
重曹を使う
アク抜き剤の代用として、重曹を使う方法です。
水1リットルに対し、重曹を約5g以上入れて一週間以上流木を浸けてください。
アク抜き剤よりも効果が薄いため、重曹をケチらずに入れることがポイントです。
また、注意すべき点があります。
アク抜き後は、重曹の影響で流木がアルカリ性に傾いています。
煮沸を行い、アルカリ成分を飛ばすことを忘れないようにしてください。
水槽で使う場合に、魚たちに悪影響を及ぼしてはなりせんのでね。
活性炭を使う
水槽の中に活性炭を入れて、アクを抜く方法です。
特別な道具や作業がいらないことがメリットです。
また、脱臭効果もあるので水槽の嫌な臭いも消してくれる優れモノです。
値段はだいたい1,000円~2,000円程度で購入可能です。
「水槽の掃除がいつも面倒だ」と思うならば、是非試していただきたいですね。
このように流木が大きいと活性炭が重宝しますね。
流木にカビが発生した時の対処法とは?
流木にカビが発生した時にする対処法は、以下の2つです。
- こすり洗い
- 煮沸
至ってシンプルですが、カビの発生は防ぎようがないので押さえておきましょう。
こすり洗い
カビの発生部をブラシで擦り落とす対処法です。
ブラシはたわし・使い古した歯ブラシがおすすめです。
煮沸
鍋で沸かしたお湯に30分程度入れて煮沸する対処法です。
アク抜きの方法と同じと思ってもらって大丈夫です。
タール成分を含む流木の場合は、この対処法が使えませんので、注意してください。
(間違って煮沸すると、タールが溶け出して流木がベタベタします)
また、このようにタールが溶けると臭いもキツイです。
タバコでよく言われる「ヤニ臭い」というものと同じですね。
流木を選ぶ際のポイントとは?
流木を選ぶポイントは、3つです。
- 大きさ
- 種類
- 加工の有無
流木専門家でない限り、この3つを押さえておけば、十分です。
大事なのは、あなたが好きなデザインであり愛着を持てるかどうかですので、この3つを一緒に理解していきましょう。
大きさ
基本ですが、見逃しがちなポイントです。
「その流木、あなたの水槽に入りますか?」ということです。
入ったとしても、「なんか、圧迫感がすごいなぁ」と後悔してしまうこともよくあります。
店員さんに許可をもらい、ショップ内の水槽をお借りして、実際のサイズ感を確かめることをおすすめします。
種類
流木の種類によって、形が変わります。
- ブランチウッド・・・根本や先端に人工的な切り口がある枝分かれ型の流木
- ホーンウッド・・・ブランチウッドほど枝分かれしていない動物の角のような流木
- 塊状流木・・・枝のない塊型の流木
- 切り株流木(スタンプウッド)・・・切り株型の流木
大きく分けると、この4種類です。
そこからお好みに合わせて流木の品種を選んでください。
今日は何を食べに行こうと悩む時、「和食?中華?パスタ?」とか、考えませんか?
なに系が食べたいのかを決めた上で、お店を選んだほうが良いですよね。
なので、流木でも同じ決め方をしてみてください。
加工の有無
アク抜き・煮沸消毒が済んでいるかどうかです。
買ったその日に、家の水槽に入れることができるのかどうかは重要なポイントですよね。
価格が安い流木ほど、加工されていないものがほとんどです。
「時は金なり」という言葉もあるくらいですので、私としては加工済みの流木を選ぶことをおすすめします。