清美オレンジは時間はかかりますが、実を食べ終わった種から育てることが出来ます。
ミカンやオレンジなどのかんきつ類は病害虫や寒さにも強く、手入れもさほど必要なし、鉢植えでも十分に育つといった特徴があることから初心者でも栽培に取り組みやすい果物です。
種の選別から育て方まで調べてみましたので参考にしてください。
この記事では、
- 清美オレンジは種から育てることができる!気を付けることや大事なポイントとは?
- 知っておきたい清美オレンジの害虫と病気の原因と対策とは?
- 知っておきたい清美オレンジのこと
- 清美オレンジの実がならない・実が勝手に落ちる原因と対策方法とは?
といった内容をまとめてみました。清美オレンジを種から育てる方法について気になっている方には参考になるので、ぜひ最後まで目を通してみてください。
清美オレンジは種から育てることができる!気を付けることや大事なポイントとは?
清美オレンジは時間はかかりますが、実を食べ終わった種から育てることが出来ます。
ミカンやオレンジなどのかんきつ類は病害虫や寒さにも強く、手入れもさほど必要なし、鉢植えでも十分に育つといった特徴があることから初心者でも栽培に取り組みやすい果物です。
大きい実をならし、それを収穫し食べることはスーパーなどで果物を購入し食べることとはまた異なった喜びがあるといえます。
何にせよ獲れたての新鮮な果物を食べること自体経験することは少ないので、収穫の大きな達成感と収穫直後の味わいを堪能できることは自家栽培の大きなメリットといえるでしょう。
育てるうえで大事なポイントとしては、まずは種の選別です。
実から取り出した種は形も様々。しかし健康とみられる種を選ぶことが重要で、シミや傷、割れや変色が無いもの、そしてふっくらとしており形も整ったものが健康な種といえます。
種を選別したら、雑菌やカビの除去などの為にきれいな水でよく洗い、果肉も拭き取ります。その後は発芽促進に皮を柔らかくするため、24時間常温のきれいな水に浸しておきましょう。
24時間以上浸すと水を含みすぎて発芽しないことがありますので注意が必要です。
水から出したのちは、地中に埋める作業となります。鉢植えまたは庭の土に植えますが鉢植え時は水はけに注意が必要です。鉢底に砂利を薄く敷いて培養土を入れましょう。
生育には日光が必要、良く直射日光の当たる場所を選び種を植えることが大事です。その他重要なのは水と肥料。
水は毎日は必要なく週に1回程度が目安ですが、土が乾いているようであれば都度与えてあげましょう。
肥料は成長を促すために有機肥料を2週間おきに与えていきましょう。
鉢植えの場合は葉が大きくなるに従い、植え替えが必要です。大きな鉢を用意して植え替えを繰り返していきましょう。
おおよその目安ながら、実を結ぶには鉢植えでは3~4年、庭上では4~5年と長い付き合いとなりますが、収穫の感動を得るにも根気よく育成していきましょう。
知っておきたい清美オレンジの害虫と病気の原因と対策とは?
さて育成には長い付き合いが必要な清美オレンジですが、気を付けたいのは害虫や病気ですよね。
どのような病気や害虫があるのか、その対策方法についてご紹介します。
害虫
アブラムシ類、カメムシ類、ミカンハモグリガ、コナジラミ類が著名な害虫で、葉が食べられたり等様々な被害を及ぼします。
害虫の大半は樹液を吸い成長を妨げてしまいます。また病気の媒介にもなってしまうので駆除が必要です。
市販の農薬により大半は駆除が出来ますので、害虫の種類に適した農薬を散布しましょう。
病気
主には黒点病、そうか病、かいよう病といった細菌により引き起こされる実に被害を及ぼす病となります。
細菌の為、薬剤散布による防止が一般的となります。
また害虫によりコハン病といった病気が引き起こされることも多々ありますので、害虫駆除も病気の防止には重要な要因となってきます。
知っておきたい清美オレンジのこと
さて、清美オレンジとはどのような特徴を持つ柑橘類なのか簡単にご紹介します。
果物は実は様々な種を掛け合わせて品種改良、新品種の開発が盛んにおこなわれていますが、清美オレンジもその一つ。
狩猟採取の時代、甘い食べ物はひとつしかなかった。それは熟れた果物。
今の果物は品種改良されて、どんどん甘くなっている。
インスリンが血糖値を下げてくれるが、本来、インスリンは緊急時のもの。何度も何度も血糖値を上げていたら、身体や脳はおかしくなる。
— kento (ブログ:ふあんってなんだろう) (@amks2240d7000) April 18, 2022
ミカンの名産地として名高い静岡県静岡市に存在する清美潟や清見寺に名の由来を持つ、ミカンとオレンジの交雑種が清美オレンジです。
静岡と言えば温州ミカンが有名ですが、その温州ミカンの持つ栽培のしやすさ、触感等の特徴とスイートオレンジの香りを併せ持つ清美オレンジは「タンゴール」と呼ばれる果物の一種であり、日本で最初に育成、公表されたタンゴールとなります。
ミカンともオレンジとも見分けのつかない外観ながら、和洋折衷の良いとこどりの柑橘類
、ということが出来るのではないでしょうか。
清美オレンジの実がならない・実が勝手に落ちる原因と対策方法とは?
さて、木も大きくなればいよいよ実をならす段階ですが、なかなか実をならしてくれないことがあります。
春から夏にかけ、上に向いてまっすぐ伸びてしまった枝は、実は養分を吸い上げる力に特化してしまい果実をつける力に乏しくなっています。他の枝に養分を行き渡し良い果実をならすためにも、適正な剪定が必要となります。
また枯れかけている枝や下に垂れ下がっている枝なども養分が十分にいきわたらない原因となりますので適宜剪定していきましょう。
そしてせっかく実がなったのに、ふと気づけば地面にいくつか落ちている現象も起こります。
肥料を上げすぎたりして栄養が行き過ぎてしまったのか、と後悔する前に、これは「ジューンドロップ」と呼ばれる6月~7月に多く発生する自然現象です。
実は隣り合うようにそれぞれ成っていきますが、狭い場所でお互いが養分を奪い合うことから結局は成長の妨げとなってしまいます。
しかし木自体にとって、果実だけに栄養を集中させると全体に栄養がいきわたらず、結局は自分の存続にかかわってくることとなります。
実の落下はつまりは木自身が自分の生存の為に起こしている現象となりますので、特に心配する必要はありません。
立派でおいしい実をならすためにも必要な行動である、と温かく見守りましょう。